大阪アースダイバー 【プロローグ】【第1部 プロト大阪】 | (本好きな)かめのあゆみ

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大阪アースダイバー

読み始めました。


先日

集中講義で中沢新一さんのお話を直接聴いているので

予習はばっちり?


するすると頭に入ってきます。


プロローグからして

たのしい知的体験の予感がひしひしと漂ってきます。


刺激的なアースダイバー的思考の導入。


わくわくします。


やっぱり文楽は大阪人としてはみておかなければいけない気になってきました。


評価も批判も無関心もまずはみてから。


それにしても文楽の一公演の時間が長すぎるのが現代人にはハードルが高い。


4時間30分とか厳しい。


おっと脇道に逸れてしまいました。


大阪アースダイビングマップ。


カラーです。


これが見たかったのです。


古代の大阪の地形。


上町台地の東西は海。


リアルだなあ。


そして想像がふくらむなあ。


第1部 プロト大阪。


ぼくのイメージでは

上町台地を貫く南北軸(アポロン軸)と

四天王寺を中心に生駒山地から大阪湾へとつながる東西軸(ディオニュソス軸)という

十字の構造でしたが

どうやら

アポロン軸は上町台地の線でよいとしても

ディオニュソス軸は四天王寺を通る線ではなくて

生駒山地から大阪湾へとつながる面のことのようですね。


南北軸は面的に東西軸(太陽の軌道)の影響を受けていると。


合ってますでしょうか?


縄文人と海民と渡来人のハイブリッドが築いた大阪文化。


秩序も混沌も

勝者も敗者も

人工も自然も

ふところ深く受け入れることによって多様な価値観を育ててきた大阪の都市。


恥ずかしながら

俊徳丸

のお話はよく知らないんですよね。


こんなお話だったんですね。


物部氏と蘇我氏の権力闘争。


日本史をおろそかにしていたぼくなので

思わず山川出版社の詳説日本史を引っ張り出してしまいましたよ。


それにしても聖徳太子の存在はそんな議論になっちゃってるんですか。


知りませんでした。


えらいこっちゃです。


それでも中沢新一さんは落ち着いたものですけど。


写真がどれもこれもすごくいいです。


中沢新一さんは写真の専門家ではないでしょうけれども

着眼点が実にアースダイバー的なので

特に解説がなくても文章との相性がばっちりなのです。






――大阪アースダイバー 【プロローグ】【第1部 プロト大阪】――

中沢新一