NHKスペシャル 激論!ニッポンのエネルギー | (本好きな)かめのあゆみ

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土曜日に放送していた

NHKスペシャル

激論!ニッポンのエネルギー

がおもしろかった。


2030年に

原発比率0パーセントを目指す人

原発比率15パーセントを目指す人

原発比率25パーセント以上を目指す人

それぞれの言い分がとても分かりやすかった。


ネットの世界では

無責任に言いたい放題だけど

やっぱり公共放送で発言するとなると

それぞれほどよく節度を保ったうえでの発言になる。


無論

メディアに対する批判精神というのは忘れてはいけないけれど

それでも論点が上手に整理されていたのではないかな。


さすがに

不要な電気をじゃぶじゃぶ使わせるために

あらたな電力需要を生み出して

電力業者の組織と利益を拡大させたいのだ

とは誰も言わなかった。


出た意見で印象に残ったものを

メモ代わりにピックアップしておく。






日本には化石燃料がない。輸入に頼ると足元をみられてコストが上がるだけでなく国際紛争の種にもなる。先の日米開戦のきっかけのひとつにアメリカが原油の日本への輸出をストップするという脅しがあって日本が窮地に追い込まれたというのも事実だ。


原子力技術の平和利用の象徴たる原子力発電の技術の継承と発展は日本がこれからも担っていくべき責任を負っている。


再生可能エネルギーを普及・拡大させるという発想はどの立場でも共通だ。


電力料金の値上げは原発を0パーセントにしようが25パーセントにしようがどのみち同じようにかなり上がる。原子力発電のコストが安いという幻想は捨てなければならない。


化石燃料による発電の拡大はCO2の削減の動きに逆行する。


化石燃料による発電から発生するCO2は現在の技術を駆使すれば劇的に減らせる。


これからのエネルギーは需要地と供給地が一致するような地産地消型で。もっといえば各家庭で。


必要なエネルギーを供給するための議論だけではなくて供給できるエネルギーでやりくりするための省エネ技術の発展も議論しなければならない。それにはあたらしいライフスタイルの提案というものも必要だ。


日本は原子力発電に頼らないあたらしいエネルギー需給スタイルを開発し世界のリーダーとなるべきだ。


エネルギーをコストと考える議論が目立つが省エネ技術がビジネスになるという発想の転換も必要だ。







うまく書けていないけれどこんな感じ。


特にぼくがなるほどと思ったのは


反原発の今の動きの一部はイソップ寓話の北風と太陽の北風のようなものだ


という意見。


ぼくもそれには同感。


厳しく反論されれば人間ってやつは意固地になるのが常だからね。


太陽のように静かに方向性をつくっていくことが賢明だと思う。


粘り強さが必要なので気の短い人には無理だけど

北風だとただの自己満足に終わる可能性が大だと思う。


まあこういう考え方はどちらの立場の人からも

甘っちょろいって言われるものだけれども。


それから

政府や電力会社が出す統計や資料が信用できない

っていう意見に対しては

よく見もしないでいわないで

っていう場面もあって

確かに政府や電力会社にとって不利な情報

つまり脱原発の立場の人にとっては有利な情報

っていうものにまで不信を抱いている場合がままあって

反射的な統計アレルギーになってはいけないな

って思った。


いずれにしろ

いろんな議論をして報告書をまとめているのも人間なら

その報告書を読んでそれぞれの意見を表明するのも人間。


先鋭的な人どうしが共通点を見出すのは難しいだろうけれども

大多数の中間的な立場の人たちなら冷静に状況を吟味して

一定の方向性にまとまることはできるのではないかな。


とにもかくにも

ぼくとしては自分が使用しているエネルギーに対して自覚的になって

必要なことと不必要なことを取捨選択していく生活を続けていこう。