阿部和重さんの読書サロン | (本好きな)かめのあゆみ

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かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

読売新聞の読書サロンに参加してきました。

芦屋のルナ・ホールです。

昨年4月の川上未映子さんの回で

訪れて以来2回目です。


今回は阿部和重さんのお話です。


おもしろくて90分があっという間でした。


これまでにみたことのある写真や

ピストルズ

を読んだ限りでは

気難しくてクールな作家さんという印象でしたが

実際に拝見すると気さくで爽やかな方でした。


肩までのばした髪がさらさらで

なかなかのいい男です。


冒頭に

自分の作品について語ることを

好む人と好まない人がいますが

ぼくは好むタイプなので今日のような会はうれしいのです

とおっしゃっていたとおり

実にこと細かに語ってくださいました。


他の作品の断片を引用して

そのイメージをほのめかしながら

ずらしていくという手法。


創作におけるあらゆる試みは

すでに先人によって試しつくされているので

いまの自分としてはそれらの引用と

いまの現実や虚構をコラージュするかのように

しかも区別がつかないように組み換え

あいまいに揺らしながら読者の先入観を裏切っていく。


そんな自作を

魔術的リアリズムをもじって

詐術的リアリズムと呼んでいます

なんておっしゃっていました。


もっといいこともたくさんおっしゃっていましたが

どうにもうまくまとめられないので

このあたりで切り上げます。


あんまりにもお話がおもしろかったので

会場で

グランド・フィナーレ

を購入して

サロン後の恒例のサイン会に参加し

握手までしてもらいました。


今日はいいお話がきけて楽しかったなあ。