こちらは
またもや独特の文体。
スピード感があります。
うねっています。
でも読みやすい。
主人公の少年は
自らの生い立ちに狂わされ
デカダンスの道に走ります。
今風にいえば
見事に中二病のまま
成長していきます。
カラマーゾフの兄弟のイワンに自らを重ねてみたり。
母、父、兄そして恋人との
悲喜こもごも。
そうやってデカダンスなのに
それなりにきちんと自立して暮らしているところが
あの時代なのだなあ。
兄との将棋の話が利いています。
-六白金星-
織田作之助