タイタンの妖女 | (本好きな)かめのあゆみ

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かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

今年初めて購入した本です。


ようやく読み終えました。


以前

爆笑問題の太田光さんが

激賞していて気になっていたのですが

川上未映子さんも

お勧めしていたとのことだったので

手にとってみたしだいです。


勝手に期待度をあげてしまったせいも

あるのかもしれませんが

ぼくにはいまいち面白さが伝わりませんでした。


好きな人が好きな本は

必ずしも自分も好きだとは限らない

ですよね。


皮肉もユーモアも

たっぷりなんですが

1950年代アメリカの

文化的背景をよく知らないせいか

伝わってきませんでした。


恐らく

自由、幸福、人間存在というものについて

SF的手法を用いて

描いているのだと思うんですが

ナンセンスなドタバタ喜劇に思えました。


トラルファマドール星人の所業を非難しておきながら

ラムファードが地球人に対して行った行為も

同じじゃないかと思ってみたり。


後半の

ラムファードが

宇宙のさすらい人や

ビーを

こき下ろして

タイタンに送るところと

タイタンでの

ラムファードと

サロの

確執の部分が少し面白かったですが

全体としてはぼくの嗜好には

合わなかったようです。


ちょっと

かもめのジョナサン

をおとなになってから再読したときの

残念な気持ちに似ています。


感情移入できる登場人物が

いなかったからかな?


でも

読む人が読めば

きっといい作品なんでしょうね。




――タイタンの妖女――

カート・ヴォネガット・ジュニア