恋をしに行く(「女体」につづく) | (本好きな)かめのあゆみ

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かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

年始早々

しばらく

女体

のタイトルで放置してしまいました。


さらに

恋をしに行く

に続きます。


連作短編なので

やむなしです。


女体

献身的な妻との

肉感的な生活に

苦悩を感じた夫が

なにを思ったか

肉体の呪縛から解き放たれた

精神的な結びつきに憧れ

恋をしに行きます。


そのお相手は

夜長姫を思わせる

小悪魔的魅力を携えた女性。


言い寄る男たちからは

魔性の女と

呼ばれています。


そして

その女性に

精神的な結びつきを求める

自分の思いをぶつける主人公。


その風変わりともいえる告白を

目をつぶりながらうっとりときいている女性。


そしてなんと最後には

ある爽やかな成り行きが。


って

ホントに爽やかなのか?


個人的には

最後まで精神的な結びつきを求める

ストイックな男であり続けてほしかったのに。


文学作品としては

残念な気がしましたが

男と女の自然な成り行きといえば

確かにそうで。


それなら最初から

精神的な結びつきを求めて

なんていわないで欲しいよね。


もともと

精神と肉体は

不可分なものでしょうに。


そもそも

こんな口説きに

うっとりと心動かされる女性っていうのも

マニアック。


マニアックな男女の

マニアックなプレイとも

とれなくもない。


ああ

こんな感想しか抱けない

自分がもどかしい。




-恋をしに行く-

坂口安吾