川上未映子さんのブログ
の2003年8月29日から
2006年8月29日までの
記事のうち136編を収録した作品です。
ブログではいくらか読んでいましたが
やっぱり本はいいですね。
パソコンの画面よりも
ぼくは断然本派です。
デビュー小説が2007年発表の
わたくし率 イン 歯ー、または 世界
ですので
本格執筆前の歌手時代の文章ですね。
ヘヴン
とは異なる
川上未映子ワールドが炸裂していて
可愛くて愉快です。
なんかこう
日々色んなことにこころ動かされて
感情の起伏が山あり谷あり。
と思えば痛烈に
ニヒルな視線が突き刺さってみたり。
でも根底にある家族への気持ちが
抱きしめたくなるほど愛おしかったりして。
幼少期の家庭環境が
現在も根源的な問いを
発し続ける彼女を形成した
なんて言い方は
あまりにも
余計なお世話で。
けれどもやっぱり
無関係であるはずもなく。
もがきもだえ苦しみつつ
変化を続ける川上未映子さんの
スタートとは言わないまでも
今とは違って今と変わらない
ある一時期を表している
水気たっぷりの文章の数々です。
キャロルとナンシー
女子部が悲鳴をあげますよ、そら。
子供は誰が作るのんか
浮気相手になりたいのですが
私はゴッホにゆうたりたい
ああって動く心、あそこの動き
結ぼれ
頑張れ、いつか死ぬ
大島弓子を読めないで今まで生きてきた
尻が痒い、それ以上も以下もなく
フラニーとゾーイーやねん
手紙、青色ト息で気散じ
黄金の雨の中おしっこを漏らす大人
などがぼくのお好み。
-そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります-
川上未映子