晩年は重い病とともに生きた母
少し変わった人で
夕食後家族がテレビを囲む時間になると
掃除を始めます。
テレビって静電気からか
埃を多くまとうわけで
テレビの周りの掃除をはじめ
「お母さん、みえないよ~」
なんてやり取りが毎日のようにあったと
記憶しています。
フルタイムワーカーでもあり
養女だったためでもあるのか
お嬢様的な生き方をしてきており
料理はまったくダメで
(祖母が料理をしていました)
唯一作れるのはリンゴの入ったポテトサラダ。
あと記憶に残るのは
ハイヒールの音かな
19時少し手前になると母が帰宅する足音です。
そんな母がまだ会話ができるころに
交わした最後の会話は
「あなたは優しいから女の人に
騙されないように気を付けて」と
なかなか目の付け所の良い母でした。