
これはあくまでも持論なのだが、
人の心を動かすために必要なものがあるとすれば、
それはたった1つしかないと思う。
"温度"
これしかない。
温度がないといい意味でも悪い意味でも人の心は動かない。
温度がないものには心っていうものは動かないと思う。
THE PINBALLS LIVE at 新宿ANTIKNOCK
東京は雨が降っていた。
大雨になったり、小雨になったり。
不安定な天気。
だけど、その中で冷静に燃えている情熱があった。
新宿のど真ん中にあるライブハウスで
THE PINBALLSのライブが始まる。

1曲目はおなじみの"サイコ"で始まる。
毎回石原くんのドラムで心拍数が上がる。

2曲目はライブでは定番曲になっている"I know you"
ロックンロールナンバーに会場は揺れる。

3曲目は新曲"TEN BEAR(S)"
古川くんのシャウトが胸を指す。
聞いていて気持ちがいい。
これはやっぱりライブでしか感じられない醍醐味。
4曲目は古川くんの歌心が炸裂、"299792458"
ギターを置いて歌うスローなナンバーが心に染みる。

シングル曲"アンテナ"の始まりの森下くんのベースが相変わらずグッとくる。
会場の照明もかなり凝っていたっけ。

スローなロックナンバー"ニューイングランドの王たち"では
ギターの中屋くんの情熱的な音が刺さる、心に。

ラストは"ダンスパーティーの夜"で締める。
THE PINBALLSのダンスナンバーでは
いつもライブ会場がダンスホールになる。
今日のライブで感じたことは"温度"というものだった。
例えば、石原くんが楽しそうな顔をしてドラムを叩いていたり、
古川くんの叫ぶ声がいつも以上に感情的だったり、
地に足をついてどっしりと弾いているベースの森下くんからにじみ出ている情熱、
アクションが多い中屋くんの空を操るギターサウンドだったり。
今日のステージは"温度"を感じた。
いつものライブで"温度"が感じられなかった、というわけではないのだ。
1つ1つのライブにまるでテーマがあるかのように
彼らのライブは映画を観ているかのようだ、大げさに言っているが。
"温度"があるものに人は触発され、
それが持つ温度に心を揺らされ、
心はその温度に染まっていく。
確実にTHE PINBALLSの放つ温度は
見ていた人達の心に大きな爪痕を残した。

それが時間が経っても心に残っているならば、
きっと、それが"最高の夜"って
呼べるものになるんだと思うんだよ。