よみがえる嫌な記憶で眠れないのは「PTSD」かも | だららん♪スタッフブログ
●つらい体験による心の傷から強い不安感などに襲われる
命にかかわるような大災害や事件、事故などのつらい体験による心の傷(トラウマ)が原因で、日常生活に支障が出るほどの強い不安感などに見舞われる心の不調を「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」といいます。

自分自身の体験ではなくても、家族や親しい友人の体験を知ったり、あるいはニュースの映像を繰り返しみていると、PTSDと診断されるほどではなくても、不安感にとらわれたり、うつのようになる場合があります。
誰にでもこのような心の不調が起こり得ることを知っておき、早めの受診や相談につなげましょう。

●PTSDは何年後かに発症するケースも
PTSDの症状は、大きく次の4つです。
・心の傷に関わる記憶が何度もよみがえる、悪夢に出る場合も(侵入症状)
・心の傷に関わることを必要以上に避けようとする(回避症状)
・神経が張り詰めて眠れず、過剰に警戒する(過敏・過覚醒)
・自分を責める、喜怒哀楽がなくなる(認知・感情の異常)

これらの症状は通常、一時的であり、自然に回復します。しかし、なかには1カ月以上も症状が続くケースがあり、その場合はPTSDの可能性があります。
PTSDの発症に性格や体質はそれほど大きな関係はなく、体験が強烈な人ほど、かかりやすいとされています。
人によっては、何年後かに発症するケースもみられます。

本人の気持ちに寄り添った言葉かけを
大災害などをきっかけに、上記のような症状が1カ月以上も続くようなら、かかりつけ医に相談して、PTSD治療専門の医療機関や相談施設を紹介してもらいましょう。

また、周囲にPTSDが疑われる人がいた場合、「いつもそばにいるよ」といった、本人の気持ちに寄り添った言葉かけと、受診をすすめることが望まれます。

一方で、「気のもちよう」「早く忘れろ」といった心ない言葉は避けてください。「命が助かっただけいいと思え」「いつまでも泣いていると、亡くなった人が悲しむ」「つらいのはあなただけじゃない」などは、とくに禁句とされています。

当クリニックにおいても、PTSDの治療を行っておりますので、ご来院下さい。

本日の担当 MEGUMI でした