和泉市の市民大学で、作家・土居豊の文学講座を開催中!
和泉市の市民大学で、作家・土居豊の文学講座を開催中!
※概要
令和5年度いずみ市民大学
土居豊の担当講座
日時:毎火曜日 午後14時〜15時30分
計10回
【大阪発のエンタメ小説を読む〜江戸川乱歩から司馬遼太郎、小松左京、東野圭吾まで】
講座内容《大阪は、エンタメ小説の聖地です。江戸川乱歩以来、戦後のエンタメ小説を代表するミステリー作家たち、SF作家たちに加え、最新のイヤミス(読後、イヤな気持ちになるミステリーのこと)作家も輩出しています。さらに大阪の生んだ国民作家・司馬遼太郎と、特別編として、京都生まれ阪神間育ちの村上春樹の最新作も扱います】
以下は終了
↓
第1回 江戸川乱歩『D坂の殺人事件』
名探偵・明智小五郎の最初の事件は大阪だった
第2回 山崎豊子『白い巨塔』
戦後エンタメ小説の代表格
第3回 大阪ゆかりのミステリー(1)
高村薫『照柿』は大阪ミステリーの名作
第4回 大阪ゆかりのミステリー(2)
大阪在住の有栖川有栖が描く、同姓同名キャラの語り部と名探偵・火村の活躍
第5回 大阪ゆかりのミステリー(3)
イヤミスの新鋭!秋吉理香子が描く新時代のミステリー
以下、来年2024年1月〜2月まで、後半の講座が続きます
↓
2024年1月9日
第6回 大阪が生んだ国民作家・司馬遼太郎
『ひとびとの跫音』に描かれた阪急
1月30日
第7回 大阪は日本SFの聖地
小松左京・筒井康隆・眉村卓そして手塚治虫
2月6日
第8回 大阪から世界へ
東野圭吾『白夜行』は20世紀ミステリー最後の傑作
2月20日
第9回
村上春樹はどうして関西弁で小説を書かない?
2月27日
第10回
村上春樹の最新長編『街とその不確かな壁』は大阪が舞台?
以上です。
主催のいずみ市民大学によると、まだ若干名、空きがあるとのことですので、もしご興味あれば、お申し込みいただけますと光栄です。
(参考)
次回、第6回「大阪が生んだ国民作家・司馬遼太郎 『ひとびとの跫音』に描かれた阪急」の内容について、土居による前置きです。
《国民作家・司馬遼太郎の唯一(ほぼ)の純文学長編
『ひとびとの跫音』は、ほぼエッセイのような作品だが、あくまで小説として書かれている。
昭和の私小説のように、まるで作者本人のような司馬遼太郎という語り手が、歴史上の人物である正岡子規の子孫と、西沢隆二(詩人の、ぬやま・ひろし)との交流と思い出を語る小説だ。
司馬は、直木賞受賞の『梟の城』以後、一貫して歴史小説ばかり発表しており、紀行エッセイ「街道をゆく」シリーズと晩年のエッセイのほか、一般に入手しやすい作品の中に純文学小説的なものはない。
新聞記者時代の初期作品としては、全集に収録された「白い歓喜天」という私小説的な短編もあるが、流行作家として活躍し始めたのちは、この私小説は短編集に収録されていない。
だから、『ひとびとの跫音』は司馬の私小説的な側面を垣間見る貴重な例外の長編だといえる。》
※いずみ市民大学 公式HP
https://www.izumicityplaza.or.jp/college/
https://www.izumicityplaza.or.jp/wp-content/uploads/2023/08/485bbaec265a38c3d4d4e5324e412f97.pdf
いずみ市民大学最寄りの泉北高速線・和泉中央駅から見る景色