アニメ『涼宮ハルヒ』の聖地・兵庫県立西宮北高校の統廃合の報道について、雑観
アニメ『涼宮ハルヒ』の聖地・兵庫県立西宮北高校の統廃合の報道について、雑観
※参考記事
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202207/0015471893.shtml
(2022/7/15 11:10神戸新聞)
【涼宮ハルヒの「北高校」に再編の波 モデルの西宮北高が統合へ ファンの巡礼地どうなる?】
先に結論を言う。
兵庫県立の高校が統廃合されるというのは、政治選択の結果だ。兵庫県知事が維新の会の一派になってしまった時点で、こういう学校統廃合の流れは確定したといえる。
それについては、以下の筆者ブログ記事を参照していただければよい。
↓
※参考ブログ
【2021年度大阪府公立高校入試の倍率、確定。高倍率と定員割れの格差を作ったのは維新の会の教育政策だ】
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12660782281.html
【2020年春の大阪府立高校の難関大学合格結果を考察した。この10年の維新の会による大阪府教育改革はこれでいいのか?】
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12589793890.html
【(まとめ)2019年の大阪府立高校入試と大学入試の結果で、維新の会教育改革失敗が証明された】
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12450639923.html
だが、それはそれとして、アニメの聖地が失われるというのは、世界中のファンにとって大いなる悲劇だ。
だからといって、兵庫県の県民の税金でできている公立高校の統廃合を、たまたま作品の舞台とされ、原作者の出身学校だからといって、第三者がどうこういえるものではない。
大人しく、あきらめるしかない。
むしろ、これまで、実在する学校をアニメの舞台にしてくれたことに感謝してみてはどうだろう?
というのも、たいていのアニメ作品の舞台とされる学校は、モデルではあっても架空の学校で、背景画もいろんな部分をつなぎ合わせてデフォルメされるのが常だ。
その点、原作者の出身高校であり、原作の描写にもそれらしい描き方がされている西宮北高校の例は、稀有な例外なのだ。
アニメ化の際のロケハンでも、ロケハン映像が示すように、克明に西宮北高校の画像がアニメ背景に取り込まれていく。
あの高校の、あの場所に、本当にハルヒたちはいたのだ、という限りなくリアルな作品描写へつながった、ロケハンと原作のミックスが、これまで、世界的にも人気の高いこのアニメ作品のファンを、聖地巡礼という究極の作品鑑賞へ誘ってきたのだ。
残念ながら、おそらく今年中に、西宮北高校がどうなるか決定される。どんなに卒業生や関係者が署名活動などをしても、その決定はまず覆らない。そのことは、上記のブログで書いたように、大阪府立高校の統廃合の事例を見ても明らかだ。
兵庫県民が維新の会の首長を選んだことで、高校統廃合にGOサインを出してしまったということになる。
今後、どういう結果になろうと、世界中のハルヒファンには、自重をお願いしたい。決して、あの「校舎侵入事件」の二の舞を出さないでほしい。
これまで聖地巡礼の場所があってくれたことに感謝して、これからも作品を愛していこうではないか。
※参考動画
※涼宮ハルヒの聖地巡礼動画
【谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』の文学散歩〜北高 編】
(この動画は、アニメに描かれた旧店の移転前最後の日の記録です)
【谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』の文学散歩2
北口駅〜SOS団いつもの喫茶店 編】
【谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』の文学散歩3
長門有希の図書館 編】
※参考書籍
土居豊の「涼宮ハルヒ」論
『ハルキとハルヒ 村上春樹と涼宮ハルヒを解読する』(大学教育出版)
https://www.amazon.co.jp/dp/4864291276/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_tS.ACb5NX4Y2X