「うざい」と「「いかつい」 | 作家・土居豊の批評 その他の文章

「うざい」と「「いかつい」

「いかつい」という大阪弁
みなさんは、「いかつい」という語をどういう意味で使いますか?
関西在住のある若い友人がネット上で「いかつい~」「それ、いかついなあ」などという表現を多用するので、どういう意味で使っているのか、聞いてみました。
「いかつい」は、もともと大阪の方言では「いかめしい」という意味で、「角の立つさま」という意味で使う事が多かったようです。
それが、今の関西の若い子の間では、「うざい」という語と似た意味で使われているというのです。
「うざい」も、元々の意味とは別に、若い子の間で不快感を表現する便利な言葉として使われています。
しかし、「うざい」というより、「いかつい」の方が、やや語感がやさしいように感じるのは、私だけでしょうか。
いわば、「うざい」よりも「いかつい」の方が、「角がたたない」気がするのであるのです。
元々は「角が立つ」意なのだから、変なものですね。
また、同じ関西でも、大阪南部の方の若い人は、「いかつい」という言葉をあまり使わないといいます。関西でも限定された表現なのでしょうか。
ちなみに、私の若い頃(数十年前)には、「いかつい」やつというのは、「ヤンキー」のことだった気がします。そう、ちょうど「なめ猫」などというのがありました。暴走族全盛期です。「いかつい」時代だったのでしょうね。