尼崎
尼崎と聞けば、全国の人たちが、いやひょっとすると外国の人までが、あの事故を連想し、さてはまた、なにか新しいネタか、と注目しそうな気配がする。そういうのは、ほんとうに悲しいことである。もちろん、被害に合われた方々には、謹んでお悔やみを申し上げます。しかし、今日は違う話題にしたい。
久しぶりに阪神尼崎のアルカイックホールにオペラを観に行った。その昔、ここでアイーダのエキストラで出演したことがあったのだが、駅前に巨大なマンションとテナントビルが出来ていて、全く違う駅に降りた気がした。駅からホールまで、前はとぼとぼと川沿いに歩いて歩道橋を渡ったものだが、今流行の駅直結施設で、どこまでも広い空中歩道が続いていく。どこまで行くのかと思ったら、とうとうホールまでつながっていた。
別に文句をいう筋合いはない。ホールそのものは、若干古びたが、やはり長年関西のオペラ上演を支えてきた風格があったし、オペラそのものも、かつての印象より数倍グレードアップしていた。
目立たないが、阪神間には明治以来の文化的蓄積がしっかりと保持されていて、洋楽(ポップスではない)の伝統は、東京に負けはしないのだ。そのことを関西人はもっと自覚して、東京発ではなく、直接世界に発信していけばいいのだ。
そうはいっても、オペラの世界では、東京の存在は圧倒的で、いくら阪神間が焦っても、絶対数ではかないっこない。しかし、数は少なくても、最高級のグレードをめざせばよいではないか。
5月22日
久しぶりに阪神尼崎のアルカイックホールにオペラを観に行った。その昔、ここでアイーダのエキストラで出演したことがあったのだが、駅前に巨大なマンションとテナントビルが出来ていて、全く違う駅に降りた気がした。駅からホールまで、前はとぼとぼと川沿いに歩いて歩道橋を渡ったものだが、今流行の駅直結施設で、どこまでも広い空中歩道が続いていく。どこまで行くのかと思ったら、とうとうホールまでつながっていた。
別に文句をいう筋合いはない。ホールそのものは、若干古びたが、やはり長年関西のオペラ上演を支えてきた風格があったし、オペラそのものも、かつての印象より数倍グレードアップしていた。
目立たないが、阪神間には明治以来の文化的蓄積がしっかりと保持されていて、洋楽(ポップスではない)の伝統は、東京に負けはしないのだ。そのことを関西人はもっと自覚して、東京発ではなく、直接世界に発信していけばいいのだ。
そうはいっても、オペラの世界では、東京の存在は圧倒的で、いくら阪神間が焦っても、絶対数ではかないっこない。しかし、数は少なくても、最高級のグレードをめざせばよいではないか。
5月22日