矢野沙織ライブ(大阪ブルーノート) | 作家・土居豊の批評 その他の文章

矢野沙織ライブ(大阪ブルーノート)

18歳のサックスの女の子・矢野沙織を聴きに、新しくなった大阪ブルーノートへ行く。たしかに、広くきれいになっている。その分、ステージとの一体感という点では距離が出来たかもしれない。その女の子はなかなかよくがんばっていたが、お客の多くが、デートのためか、お食事のため、といったノリだったのは、花金ゆえ、しょうがないか。しかし、全国ツアーをこの夜、締めくくったというその子が、アンコールのときに感極まって泣いたときには、客席を埋めた大人たちの温かな拍手を浴びていた。願わくば、この上質のエンターテイメントの場所に、さらにホットなグルーブ感が加わってほしい。ついこのあいだ、ロイヤルホースで北村英治を聴いたばかりだったので、なおさらそう思った。