名古屋雑感 | 作家・土居豊の批評 その他の文章

名古屋雑感

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昨日、梅田地下街のディアモール大阪ディーズスクエアに、名古屋おもてなし武将隊が名古屋観光キャンペーンに来ていました。

作家・文芸レクチャラー土居豊ブログ「震災後の文学・芸術」

華麗な演舞や、謎のゆるキャラ「はち丸くん」のあと、河村名古屋市長、大村愛知県知事が挨拶をしていました。

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なぜか演歌を熱唱する河村市長を、大村知事がフォローする一幕もあり、なかなか盛り上がっていました。
名古屋観光キャンペーンそのものは、大いに盛り上がってたけど、惜しむらくは場所が今一。
次回は大阪駅の時空の広場でやってくださいね、河村市長。



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ところで、名古屋観光に、大阪からどのくらいの人が行くのか知りませんが、私の思うに、大阪人を名古屋の観光に引き寄せるのは、かなり難しいと考えます。
理由その1
ネタがかぶる
まずお城。大阪城が日本一だと思っている大阪人は、名古屋城をわざわざ観に行こうと思わないかも。
グルメ。食い倒れ大阪の舌を満足させるのは、至難の業。
商売。なんといっても浪花商法は全国一、と信じているので、名古屋の商売がなかなか通じない。
キャラが正反対。ケチケチ大阪に対して、派手好き名古屋は、キャラが正反対。

理由その2
近すぎる
どうみても、名古屋は大阪から日帰り圏内です。

理由その3
そもそも、大阪人は名古屋が好きではない。
このことで、以下、多少の歴史的経緯を語ります。
もちろん、現在の大阪の街の原型を作った豊臣秀吉は、名古屋のある尾張の出身だということは知っています。
そもそも、現在の名古屋の街の原型は、清洲城下の町をそのまま移築したところから始まるのだとか。清洲は、織田家の城下であり、秀吉の少壮時代に縁のある土地柄です。
けれど、名古屋のアイデンティティは、なんといっても、尾張徳川の名古屋城下にある、といえましょう。
その名古屋城は、関ヶ原で豊臣家を破り、天下人となった家康が、豊臣方への抑えとして、全国の大名に築城させたものです。
以来、「尾張名古屋は城でもつ」の名古屋となりますが、ようするに、大阪にとっては、敵方なのです。
大阪人の、徳川に対する生理的反感は、根強いものがあります。
名古屋のみなさん、大阪人のそういう本音を、ちょっと意識しておいていただけると、売り込みもうまくいくのではないか?と考えた次第です。

とはいえ、個人的には、名古屋では仕事で何度もお世話になっており、名古屋飯も大好きです。このごろは、大阪でもコメダのシロノワールが食べられるので、嬉しい限りです。
最後に、ちょっと独り言です。
河村名古屋市長、どうせ大阪に来るなら、あの場に橋下市長を引っ張り出したら、政治キャンペーンにもなったと思います。それとも、減税日本はもはや維新の会との共闘をあきらめたのでしょうか?