大飯原発再稼働に関する住民説明会を視聴して
大飯原発再稼働に関する住民説明会を視聴して
【福井県大飯郡おおい町で行われる大飯原発再稼働に関する住民説明会を録画放送します。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv90500459?ref=top&zroute=index
※この録画放送に際し、おおい町から以下の要望があり、ノーカットでの放送は控えました。
○説明会で使用していた重要で膨大な資料がうまく映らないことにより、ユーザーに説明が伝わらないリスクが考えられる。ニコニコ生放送では、資料を映してユーザーに見せている実績があるが、どの程度伝わっているのかおおい町側は検証出来ない。
○説明会当日は、地元のケーブルテレビでノーカット放送をし、その放送中に資料を見せる。放送中にもし資料が見えにくいなどの問題が発生したら、その部分を編集で差し替え、翌日再放送をする。説明会の翌日にノーカット映像を配信することも出来ましたが、速報性を重視し、説明会直後に録画放送をしました。】
このネット放送で、おおい町での、大飯原発再稼働に関する説明会を視聴したが、感想は、ひどい、の一言だ。
なにしろ、説明にきた経産副大臣が、資料をえんえんと朗読し、官僚作とおぼしき資料をコピペしただけのきわめて見づらいパワポを、ひたすらみせられるのだ。
ほとんど日本語としての文法までおかしいと感じる官僚語と、説明抜きの技術用語の羅列を、舌足らずの副大臣の棒読みで何十分も聞かされるだけなのだ。
こんな説明では、なにもわかりはしない。
しかも、福島原発事故の原因を津波だけに限定して明言し、若狭湾ではあの規模の津波はこない、とまで予言し、暫定的な対策なのに大飯原発の対策は万全だと確約するありさまだ。
はてさて、これでは住民は、さぞ疑問を訴えるだろう、と思いきや、住民側も、詳細は放送でカットされていてわからないが、原発再稼働を望むサクラのような人の発言が相次いでいた。
まさか、このお粗末な説明会で、原発再稼働が決まるのではあるまいが、それでも、政府と原発立地の地元の流れが、再稼働ありきなのは明白だ。
国会事故調で、次々と原発再稼働への疑問が明らかになってきているのに、いっさい考慮されず、まるでアリバイ作りのように再稼働を急ぐのは、あまりにも愚かしく、拙速だ。
おりしも、政府も関電も、原発再稼働ありきの動きが続いて、大阪市長まで「再稼働しないなら、一人千円徴収」などと発言するありさまだ。
計画停電や、電気料金アップで脅しをかけつつ、原発がなければ集団自殺だとか、そんな脅迫を聞かされて、ますます、原発推進側への疑惑は膨らむばかりだ。
夏の電力が不足するというのなら、そのデータを第三者がきちんと検証する場をもうけてほしいものだ。
大飯原発の地元の方々には、福島原発の地元の方々の、事故後直後の深刻な事態についての話は、なにも伝わっていないのだろうか?
政府も、自治体も、いざ原発事故のときには、住民を避難させたり、被曝を防いだりなど、ほとんどやってはくれない、ということは、すでに福島で実証されてしまった。
関西に住む者として、もし次に起きる原発事故が若狭湾だったら、琵琶湖を汚染されてしまうことへの不安は非常に強い。
これは、首都圏の住民にはわかりにくい感覚かもしれないが、近畿の水瓶、琵琶湖の水が放射能汚染されてしまったら、もはや近畿地方には住めなくなりかねないのだ。
そもそも、大飯原発を再稼働しても、それでも電力は不足するので節電が必要なのだというではないか。これでは、結局、関西電力には、電力の安定供給の義務を果たす気がない、としか思えない。
そのぐらいなら、もはや原発にしがみつくのをやめて、さっさと火力や水力その他の設備に集中し、本当に電力が不足するなら、不要な電力消費をどんどん削るように、シフトしていくべきだと考える。
もし本当に節電が必要なら、いっそ、夏の甲子園をやめたり、ライトアップをやめればいいのでは? 電力消費を減らす議論をしながら、一方でリニア新幹線や、電気自動車、オール電化の話を行っているのは、根本的になにかおかしいのではあるまいか?
※参考記事
大飯原発:再稼働問題 住民説明会 容認、慎重、抗議飛び交い 町長「意見を集約し判断」 /福井(毎日新聞 2012年04月28日)
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20120428ddlk18040705000c.html
関西電力大飯原発20+件3、4号機の再稼働を巡り、おおい町で26日夜開催された町民限定の説明会。容認、慎重双方の意見が飛び交い、時岡忍町長は終了後、「いろいろな意見があった。議会の意見を集約し、県原子力安全専門委員会の判断の後に再稼働を判断したい」と語った。会場周辺には県内外から再稼働に反対する人たちが集まり、抗議の声を上げた。
同町の主婦、松宮宣子さん(74)は開始前、「本当に電力が必要か、原発の安全性が確保されているのか、しっかりと国の説明を聞きたい」と出席の理由を話した。看護師の女性(26)は「テレビで『大丈夫』『危ない』などといろいろ言われているが、実際に詳しい説明を聞いてみたかった。原発はできるなら動かない方が良いが、町の経済を考えると複雑」と話した。
説明会は午後7時半から始まり、柳沢光美副経産相らが再稼働の安全性と必要性を説明した。質疑応答では、真っ先に発言した男性が「病院の患者らの人命が不安だ。大飯の再稼働なくして日本の再生なし。住民の命を守る方針を明確にしてくれれば、再稼働に賛成だ」と明言した。
【福井県大飯郡おおい町で行われる大飯原発再稼働に関する住民説明会を録画放送します。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv90500459?ref=top&zroute=index
※この録画放送に際し、おおい町から以下の要望があり、ノーカットでの放送は控えました。
○説明会で使用していた重要で膨大な資料がうまく映らないことにより、ユーザーに説明が伝わらないリスクが考えられる。ニコニコ生放送では、資料を映してユーザーに見せている実績があるが、どの程度伝わっているのかおおい町側は検証出来ない。
○説明会当日は、地元のケーブルテレビでノーカット放送をし、その放送中に資料を見せる。放送中にもし資料が見えにくいなどの問題が発生したら、その部分を編集で差し替え、翌日再放送をする。説明会の翌日にノーカット映像を配信することも出来ましたが、速報性を重視し、説明会直後に録画放送をしました。】
このネット放送で、おおい町での、大飯原発再稼働に関する説明会を視聴したが、感想は、ひどい、の一言だ。
なにしろ、説明にきた経産副大臣が、資料をえんえんと朗読し、官僚作とおぼしき資料をコピペしただけのきわめて見づらいパワポを、ひたすらみせられるのだ。
ほとんど日本語としての文法までおかしいと感じる官僚語と、説明抜きの技術用語の羅列を、舌足らずの副大臣の棒読みで何十分も聞かされるだけなのだ。
こんな説明では、なにもわかりはしない。
しかも、福島原発事故の原因を津波だけに限定して明言し、若狭湾ではあの規模の津波はこない、とまで予言し、暫定的な対策なのに大飯原発の対策は万全だと確約するありさまだ。
はてさて、これでは住民は、さぞ疑問を訴えるだろう、と思いきや、住民側も、詳細は放送でカットされていてわからないが、原発再稼働を望むサクラのような人の発言が相次いでいた。
まさか、このお粗末な説明会で、原発再稼働が決まるのではあるまいが、それでも、政府と原発立地の地元の流れが、再稼働ありきなのは明白だ。
国会事故調で、次々と原発再稼働への疑問が明らかになってきているのに、いっさい考慮されず、まるでアリバイ作りのように再稼働を急ぐのは、あまりにも愚かしく、拙速だ。
おりしも、政府も関電も、原発再稼働ありきの動きが続いて、大阪市長まで「再稼働しないなら、一人千円徴収」などと発言するありさまだ。
計画停電や、電気料金アップで脅しをかけつつ、原発がなければ集団自殺だとか、そんな脅迫を聞かされて、ますます、原発推進側への疑惑は膨らむばかりだ。
夏の電力が不足するというのなら、そのデータを第三者がきちんと検証する場をもうけてほしいものだ。
大飯原発の地元の方々には、福島原発の地元の方々の、事故後直後の深刻な事態についての話は、なにも伝わっていないのだろうか?
政府も、自治体も、いざ原発事故のときには、住民を避難させたり、被曝を防いだりなど、ほとんどやってはくれない、ということは、すでに福島で実証されてしまった。
関西に住む者として、もし次に起きる原発事故が若狭湾だったら、琵琶湖を汚染されてしまうことへの不安は非常に強い。
これは、首都圏の住民にはわかりにくい感覚かもしれないが、近畿の水瓶、琵琶湖の水が放射能汚染されてしまったら、もはや近畿地方には住めなくなりかねないのだ。
そもそも、大飯原発を再稼働しても、それでも電力は不足するので節電が必要なのだというではないか。これでは、結局、関西電力には、電力の安定供給の義務を果たす気がない、としか思えない。
そのぐらいなら、もはや原発にしがみつくのをやめて、さっさと火力や水力その他の設備に集中し、本当に電力が不足するなら、不要な電力消費をどんどん削るように、シフトしていくべきだと考える。
もし本当に節電が必要なら、いっそ、夏の甲子園をやめたり、ライトアップをやめればいいのでは? 電力消費を減らす議論をしながら、一方でリニア新幹線や、電気自動車、オール電化の話を行っているのは、根本的になにかおかしいのではあるまいか?
※参考記事
大飯原発:再稼働問題 住民説明会 容認、慎重、抗議飛び交い 町長「意見を集約し判断」 /福井(毎日新聞 2012年04月28日)
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20120428ddlk18040705000c.html
関西電力大飯原発20+件3、4号機の再稼働を巡り、おおい町で26日夜開催された町民限定の説明会。容認、慎重双方の意見が飛び交い、時岡忍町長は終了後、「いろいろな意見があった。議会の意見を集約し、県原子力安全専門委員会の判断の後に再稼働を判断したい」と語った。会場周辺には県内外から再稼働に反対する人たちが集まり、抗議の声を上げた。
同町の主婦、松宮宣子さん(74)は開始前、「本当に電力が必要か、原発の安全性が確保されているのか、しっかりと国の説明を聞きたい」と出席の理由を話した。看護師の女性(26)は「テレビで『大丈夫』『危ない』などといろいろ言われているが、実際に詳しい説明を聞いてみたかった。原発はできるなら動かない方が良いが、町の経済を考えると複雑」と話した。
説明会は午後7時半から始まり、柳沢光美副経産相らが再稼働の安全性と必要性を説明した。質疑応答では、真っ先に発言した男性が「病院の患者らの人命が不安だ。大飯の再稼働なくして日本の再生なし。住民の命を守る方針を明確にしてくれれば、再稼働に賛成だ」と明言した。