大河「平清盛」
平清盛といえば悪役?
【大河「平清盛」にあわせ、北摂観光キャンペーン 大阪(産経2011.9.21)
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110921/osk11092102270001-n1.htm
兵庫県・阪神北地域の観光をPRする「北摂観光キャンペーン」のキャラバンが20日、大阪市浪速区の産経新聞大阪本社を訪れ、「清和源氏発祥の地」(川西市)など同地域の豊富な歴史資源をアピールした。
主催は、県と宝塚、三田、川西、伊丹各市などで結成した県阪神北地域ツーリズム振興協議会。NHKの大河ドラマ「平清盛」が来年放映されるのに合わせ、平氏のライバルである源氏の祖・源満仲が初めて武士団の本拠を構えた川西市多田地区などを「北摂きらっと☆歴史探訪」のテーマで売り出すことにした。
訪れたのは、宝塚市観光大使「リボンの騎士・サファイア」の萩原由衣さん(20)や三田市のゆるキャラ「キッピー」ら。「古社寺や温泉、酒蔵などもあり、魅力十分。身近な観光地として気軽にお越しを」とPRした。
23日午前10時から、大阪市北区梅田の地下街「ディアモール大阪」で特産品の抽選会などもある街頭キャンペーンを実施する。】
この記事にもあるように、源氏の勃興の地は兵庫県川西ですが、一方、清盛といえば神戸、福原京が思い浮かびますね。『平家物語』で描かれた、瀬戸内海の制海権を握った平氏の根拠地であり、一の谷の合戦のときには、義経の鵯越えのさか落としや、淳盛、熊谷直実など、語り継がれる物語がたくさんあります。
ところで、今年の大河ドラマ『江』は、いよいよ佳境なのですが、最後まで違和感がつきまとう感じです。しかし、来年は、久々の源平もので『平清盛』、しかも、今が旬の松山ケンイチ主演で、清盛の若き日を描く、というユニークな企画です。
清盛といえば、『平家物語』で誰もが習う冒頭部の、あのおごり高ぶる悪いイメージが定着しています。
けれど、勝者・源氏からみた平氏悪役説とは別に、清盛が日本を統治していたら?という歴史のイフを考えてみると、清盛政権には、現在の商業国家・日本の原型が全て出揃っていたことがわかって、非常に興味深いものがあります。源氏が鎌倉幕府を開いて作った農本主義の国と比べて、平氏の政権は、商業に軸足を置いた国づくりを指向していたようです。
これは、例えば、信長が死なずに織田政権が続いたら?というのとよく似ています。奇しくも、織田信長は平氏を称し、その後、幕府を開いた徳川家康が源氏を称したことを考えたとき、源平の政権交代劇は、日本の国のありかたを見事に体現していると思えるのです。
このことを改めて考えることを通じて、あるいは現在の日本の政権交代劇にもつながるなにかがみえてきそうな気がします。
ともあれ、ちょうど運動会の季節、紅白のはちまきを巻いた子どもたちの綱引きなどをながめながら、源平合戦の時代に思いをはせてみてはいかがでしょう?
ちなみに、私の担当する以下の講座でも、清盛と源平合戦の時代を扱います。来年の大河ドラマ『平清盛』の予習になれば、光栄です。
以下、講座の告知です↓
はびきの市民大学で、河内厚郎学長による後期学長講座「平清盛」を、数回お手伝いいたします。
http://www.city.habikino.lg.jp/lic/shimindaigaku/kouza11kouki/kouza11kouki-sat.html
土曜日10時半~LICはびきのにて。
11月19日「文学散歩・清盛の築いた福原京の名残を訪ねる」(河内厚郎×土居豊)
12月10日「伝奇SFにみる平家の落人伝説」(講師:土居豊)
12月17日「今に続く源平の系譜~あなたは平氏?それとも源氏?」(講師:土居豊)
1月7日「源平合戦の虚実~紅白の歴史」(講師:土居豊)
1月14日「歴史小説の対談 作家・野崎雅人氏を迎えて」
1月28日「歴史小説で平家をどう描くか~実作の立場から」(河内厚郎×土居豊)
以上
お問い合わせ、お申し込みは以下まで
http://www.city.habikino.lg.jp/lic/shimindaigaku/index.html
〒583-0854 大阪府羽曳野市軽里1丁目1番1号
羽曳野市立生活文化情報センター LICはびきの内
TEL 072-950-5503 / FAX 072-950-5650
E-mail shimindaigaku@city.habikino.osaka.jp
今年の後半も、文芸レクチャラー・土居豊の文学漫談でお楽しみいただけましたら光栄です!
※写真は、初代宝塚観光大使・定藤博子さんをゲストに迎えたはびきの市民大学での講座風景です

【大河「平清盛」にあわせ、北摂観光キャンペーン 大阪(産経2011.9.21)
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110921/osk11092102270001-n1.htm
兵庫県・阪神北地域の観光をPRする「北摂観光キャンペーン」のキャラバンが20日、大阪市浪速区の産経新聞大阪本社を訪れ、「清和源氏発祥の地」(川西市)など同地域の豊富な歴史資源をアピールした。
主催は、県と宝塚、三田、川西、伊丹各市などで結成した県阪神北地域ツーリズム振興協議会。NHKの大河ドラマ「平清盛」が来年放映されるのに合わせ、平氏のライバルである源氏の祖・源満仲が初めて武士団の本拠を構えた川西市多田地区などを「北摂きらっと☆歴史探訪」のテーマで売り出すことにした。
訪れたのは、宝塚市観光大使「リボンの騎士・サファイア」の萩原由衣さん(20)や三田市のゆるキャラ「キッピー」ら。「古社寺や温泉、酒蔵などもあり、魅力十分。身近な観光地として気軽にお越しを」とPRした。
23日午前10時から、大阪市北区梅田の地下街「ディアモール大阪」で特産品の抽選会などもある街頭キャンペーンを実施する。】
この記事にもあるように、源氏の勃興の地は兵庫県川西ですが、一方、清盛といえば神戸、福原京が思い浮かびますね。『平家物語』で描かれた、瀬戸内海の制海権を握った平氏の根拠地であり、一の谷の合戦のときには、義経の鵯越えのさか落としや、淳盛、熊谷直実など、語り継がれる物語がたくさんあります。
ところで、今年の大河ドラマ『江』は、いよいよ佳境なのですが、最後まで違和感がつきまとう感じです。しかし、来年は、久々の源平もので『平清盛』、しかも、今が旬の松山ケンイチ主演で、清盛の若き日を描く、というユニークな企画です。
清盛といえば、『平家物語』で誰もが習う冒頭部の、あのおごり高ぶる悪いイメージが定着しています。
けれど、勝者・源氏からみた平氏悪役説とは別に、清盛が日本を統治していたら?という歴史のイフを考えてみると、清盛政権には、現在の商業国家・日本の原型が全て出揃っていたことがわかって、非常に興味深いものがあります。源氏が鎌倉幕府を開いて作った農本主義の国と比べて、平氏の政権は、商業に軸足を置いた国づくりを指向していたようです。
これは、例えば、信長が死なずに織田政権が続いたら?というのとよく似ています。奇しくも、織田信長は平氏を称し、その後、幕府を開いた徳川家康が源氏を称したことを考えたとき、源平の政権交代劇は、日本の国のありかたを見事に体現していると思えるのです。
このことを改めて考えることを通じて、あるいは現在の日本の政権交代劇にもつながるなにかがみえてきそうな気がします。
ともあれ、ちょうど運動会の季節、紅白のはちまきを巻いた子どもたちの綱引きなどをながめながら、源平合戦の時代に思いをはせてみてはいかがでしょう?
ちなみに、私の担当する以下の講座でも、清盛と源平合戦の時代を扱います。来年の大河ドラマ『平清盛』の予習になれば、光栄です。
以下、講座の告知です↓
はびきの市民大学で、河内厚郎学長による後期学長講座「平清盛」を、数回お手伝いいたします。
http://www.city.habikino.lg.jp/lic/shimindaigaku/kouza11kouki/kouza11kouki-sat.html
土曜日10時半~LICはびきのにて。
11月19日「文学散歩・清盛の築いた福原京の名残を訪ねる」(河内厚郎×土居豊)
12月10日「伝奇SFにみる平家の落人伝説」(講師:土居豊)
12月17日「今に続く源平の系譜~あなたは平氏?それとも源氏?」(講師:土居豊)
1月7日「源平合戦の虚実~紅白の歴史」(講師:土居豊)
1月14日「歴史小説の対談 作家・野崎雅人氏を迎えて」
1月28日「歴史小説で平家をどう描くか~実作の立場から」(河内厚郎×土居豊)
以上
お問い合わせ、お申し込みは以下まで
http://www.city.habikino.lg.jp/lic/shimindaigaku/index.html
〒583-0854 大阪府羽曳野市軽里1丁目1番1号
羽曳野市立生活文化情報センター LICはびきの内
TEL 072-950-5503 / FAX 072-950-5650
E-mail shimindaigaku@city.habikino.osaka.jp
今年の後半も、文芸レクチャラー・土居豊の文学漫談でお楽しみいただけましたら光栄です!
※写真は、初代宝塚観光大使・定藤博子さんをゲストに迎えたはびきの市民大学での講座風景です
