キンドル 日本語版で交渉入り
いまだに電子書籍は「大晦日」でストップしている
【キンドル 日本語版で交渉入り(産經新聞夕刊2011年8月18日)
米アマゾンが電子書籍端末「キンドル」の日本語サービス開始に向け、日本の主要出版社とコンテンツ供給に関する交渉を始めた。講談社の担当者は交渉入りを認めたうえで、「他の出版社も交渉していると思う」と述べた。(以下略)】
このニュースが本当なら、早く交渉をまとめて、さっさとキンドル日本語版を開始してほしいものだ。
昨年、電子書籍元年、などとぶちあげたものの、大手版元や取次、印刷などの思惑が入り乱れ、結局、いまだに電子書籍は「大晦日」でストップしているのが現状だ。
自分自身も、電子書籍で新作を出そうと、数社と話をしているものの、なかなか前に進まない。
その元凶は、電子書籍の世界的なシェアを二分するとおぼしき、アマゾンのキンドルと、アップルのibookが、いまだに日本語版ストアをオープンしてくれないところにある。
つまり、いまの段階では、日本語の書籍を電子書籍で買うには、出版社ごとに違うストアがあり、ツタヤなど一部をのぞいては、まとめて本を検索してダウンロードできるストアがないのだ。
その煩雑さや、価格の不揃い、読みたい本がすぐに見つけられないといったマイナス要素が、本来は電子書籍の強みであるはずの、「いつでも、どこでも、すぐに」本が買えて、すぐに読める、という魅力を相殺してしまっている。
だから、キンドルとアップルという世界に通じる窓口が、日本語版でオープンしてくれるのを、電子書籍の読み手は、じりじりして待っているのだといえる。
もちろん、書き手の側も、版元のサイトでしか売れないような、偏った売り場を、早く全世界に向けて広く売り出せるように改善してほしい、と願っている。
いまのままでは、アプリの形で、一冊の本を単品で売るしかなく、それでは、たとえアップルストアで売り出しても、厖大なアプリ群の中に埋没してしまうのは目に見えているからだ。
キンドルの場合も、アマゾンのサイトで検索でき、すぐに探す本が見つかる、というネットならではの長所を、電子書籍で活かせなければ、電子版で出すメリットは半減するといえる。
そういうわけで、はやくこの記事のようなキンドルとの交渉をまとめていただきたいものである。
しかし、講談社の担当さんの口ぶりでは、水面下で激しい綱引きが行われているのが目に見えるようで、結局、条件が折り合わなかった、などというオチにならないことを祈るばかりだ。
【キンドル 日本語版で交渉入り(産經新聞夕刊2011年8月18日)
米アマゾンが電子書籍端末「キンドル」の日本語サービス開始に向け、日本の主要出版社とコンテンツ供給に関する交渉を始めた。講談社の担当者は交渉入りを認めたうえで、「他の出版社も交渉していると思う」と述べた。(以下略)】
このニュースが本当なら、早く交渉をまとめて、さっさとキンドル日本語版を開始してほしいものだ。
昨年、電子書籍元年、などとぶちあげたものの、大手版元や取次、印刷などの思惑が入り乱れ、結局、いまだに電子書籍は「大晦日」でストップしているのが現状だ。
自分自身も、電子書籍で新作を出そうと、数社と話をしているものの、なかなか前に進まない。
その元凶は、電子書籍の世界的なシェアを二分するとおぼしき、アマゾンのキンドルと、アップルのibookが、いまだに日本語版ストアをオープンしてくれないところにある。
つまり、いまの段階では、日本語の書籍を電子書籍で買うには、出版社ごとに違うストアがあり、ツタヤなど一部をのぞいては、まとめて本を検索してダウンロードできるストアがないのだ。
その煩雑さや、価格の不揃い、読みたい本がすぐに見つけられないといったマイナス要素が、本来は電子書籍の強みであるはずの、「いつでも、どこでも、すぐに」本が買えて、すぐに読める、という魅力を相殺してしまっている。
だから、キンドルとアップルという世界に通じる窓口が、日本語版でオープンしてくれるのを、電子書籍の読み手は、じりじりして待っているのだといえる。
もちろん、書き手の側も、版元のサイトでしか売れないような、偏った売り場を、早く全世界に向けて広く売り出せるように改善してほしい、と願っている。
いまのままでは、アプリの形で、一冊の本を単品で売るしかなく、それでは、たとえアップルストアで売り出しても、厖大なアプリ群の中に埋没してしまうのは目に見えているからだ。
キンドルの場合も、アマゾンのサイトで検索でき、すぐに探す本が見つかる、というネットならではの長所を、電子書籍で活かせなければ、電子版で出すメリットは半減するといえる。
そういうわけで、はやくこの記事のようなキンドルとの交渉をまとめていただきたいものである。
しかし、講談社の担当さんの口ぶりでは、水面下で激しい綱引きが行われているのが目に見えるようで、結局、条件が折り合わなかった、などというオチにならないことを祈るばかりだ。