福島第一の処理システム稼働率53%
無理な数値目標は単なる絵空事
【福島第一の処理システム稼働率53%…原因不明
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110720-OYT1T01029.htm?from=navr
東京電力は20日、福島第一原子力発電所の汚染水処理システムの稼働率(19日までの1週間)がこれまでで最低の53%だったと発表した。
東電は7月の目標稼働率を当初、80%としていた。
稼働率は、ほぼ1週間ごとに算出。稼働率が低迷しているは、システムに流せる汚染水量が毎時37立方メートルと定格流量(毎時50立方メートル)を大幅に下回っていることや、トラブルで停止したことが理由。流量がこのままでは、トラブルなしで連続運転できても稼働率は74%にしかならず、東電は今後の処理目標の見直しもあるとしている。
流量低下は、配管にたまった汚泥が原因と見られるが、現時点では原因を特定できていない。東電は今後、システムの改善を図り、20日からの1週間で70%、8月は90%に稼働率を上げたいとしている。(2011年7月20日21時42分 読売新聞)】
あらゆる作業計画には数値目標が不可欠です。
具体的な数値が目標でなければ、その目標がどの程度達成されたか、客観的に判断できないからです。
けれど、現実離れした数値目標は、むしろ百害あって一利なしといえましょう。
この場合、100%の稼働を目指していたのが、5割程度の達成にとどまったのですから、いくら努力を続けても、いきなり数週間で7割、9割の達成ができるはずはない、と考えるべきでしょう。
目標の半分しか達成できないということは、その計画そのものに、根本的な欠陥があるといわざるをえません。
野球なら、3割打てばすごいといえますが、作業計画で半分しか達成できないなら、やはり計画を見直して現状に最適化を図る方が、無難ではないでしょうか?
日本人の悪い癖で、現実的に難しい課題にも、精神主義で(いわゆるカミカゼ精神で)特攻していく性質があると思います。それで、事態は好転するはずもなく、あえなく玉砕する結果が待っているのは、ものごとの必然でしょう。
この期に及んで、理系、工学系の方々がまさか精神主義にとらわれているとは思えないので、これはもともと無理な絵空事計画を、お上(政府?東電?)が現場におしつけているのでしょう。
無理なら無理でいいから、きちんと現実的に、地道に対処していってほしいものです。スリーマイルやチェルノブイリの例をみれば、原発事故の終息まで数十年かかることは、もはや自明の理なのですから。
【福島第一の処理システム稼働率53%…原因不明
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110720-OYT1T01029.htm?from=navr
東京電力は20日、福島第一原子力発電所の汚染水処理システムの稼働率(19日までの1週間)がこれまでで最低の53%だったと発表した。
東電は7月の目標稼働率を当初、80%としていた。
稼働率は、ほぼ1週間ごとに算出。稼働率が低迷しているは、システムに流せる汚染水量が毎時37立方メートルと定格流量(毎時50立方メートル)を大幅に下回っていることや、トラブルで停止したことが理由。流量がこのままでは、トラブルなしで連続運転できても稼働率は74%にしかならず、東電は今後の処理目標の見直しもあるとしている。
流量低下は、配管にたまった汚泥が原因と見られるが、現時点では原因を特定できていない。東電は今後、システムの改善を図り、20日からの1週間で70%、8月は90%に稼働率を上げたいとしている。(2011年7月20日21時42分 読売新聞)】
あらゆる作業計画には数値目標が不可欠です。
具体的な数値が目標でなければ、その目標がどの程度達成されたか、客観的に判断できないからです。
けれど、現実離れした数値目標は、むしろ百害あって一利なしといえましょう。
この場合、100%の稼働を目指していたのが、5割程度の達成にとどまったのですから、いくら努力を続けても、いきなり数週間で7割、9割の達成ができるはずはない、と考えるべきでしょう。
目標の半分しか達成できないということは、その計画そのものに、根本的な欠陥があるといわざるをえません。
野球なら、3割打てばすごいといえますが、作業計画で半分しか達成できないなら、やはり計画を見直して現状に最適化を図る方が、無難ではないでしょうか?
日本人の悪い癖で、現実的に難しい課題にも、精神主義で(いわゆるカミカゼ精神で)特攻していく性質があると思います。それで、事態は好転するはずもなく、あえなく玉砕する結果が待っているのは、ものごとの必然でしょう。
この期に及んで、理系、工学系の方々がまさか精神主義にとらわれているとは思えないので、これはもともと無理な絵空事計画を、お上(政府?東電?)が現場におしつけているのでしょう。
無理なら無理でいいから、きちんと現実的に、地道に対処していってほしいものです。スリーマイルやチェルノブイリの例をみれば、原発事故の終息まで数十年かかることは、もはや自明の理なのですから。