「自然エネルギー庁」構想を披露=菅首相、看板政策に意欲 | 作家・土居豊の批評 その他の文章

「自然エネルギー庁」構想を披露=菅首相、看板政策に意欲

世界的な小説家が「非現実的な夢想家」であるのは構いませんが

【「自然エネルギー庁」構想を披露=菅首相、看板政策に意欲(時事2011/06/12)
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011061200129
菅直人首相は12日午後、ソフトバンクの孫正義社長、元サッカー日本代表監督の岡田武史氏らを首相官邸に招き、自然エネルギーの普及に関する懇談会を開催した。与野党の退陣圧力が強まっているが、首相は「自然エネルギー推進庁」構想を披露するなど、太陽光や風力発電などの促進に取り組む決意を強調した。
 福島第1原発事故を受けて首相は、エネルギー基本計画を白紙で見直す意向を表明。先にフランス・ドービルで開かれた主要国首脳会議(サミット)では、2020代の早い時期に総発電量に占める自然エネルギーの割合を20%以上とする方針を打ち出した。
 首相は席上、「『自然エネルギー推進庁』をつくって専門家を集めれば、(今後)10年どころか、もっと早い時期にやれる。省庁横断的に進める何らかの仕組みを急いで検討する」との考えを示した。自然エネルギー普及に関しては「首相という立場でやると同時に、生きている限りしっかりと取り組む」と語った。】

この記事の中で首相が語ったという「( )をつくって専門家を集めれば、~~もっと早い時期にやれる。省庁横断的に進める何らかの仕組みを急いで検討する」というセリフ。
この( )の中には、「自然エネ庁」などという空想の産物ではなく、「原発事故担当大臣」とか、「震災復興大臣」とか、現実にいますぐ必要な担当責任者を入れていただきたいです。
いくら組織を作っても、責任者をきちんと決めないと、単に時間と労力を空費するだけなのは、震災後3ヶ月で乱立させた『なんとか会議」や「なんとか委員会」が今どうなっているかを考えても明らかです。
世界的な小説家が「非現実的な夢想家」であるのは構いませんが、危機に瀕した国のリーダーが夢想家であることは、その国家と国民の死を意味します。
ついでにいえば、内閣総理大臣( )のかっこの中には、ぜひこの震災復興と原発事故終息に責任を負う覚悟のある人物の名前をいれたいものです。
無責任な人物が責任ある地位にしがみつくことでどんな悲劇が起きるか、今回ばかりは思い知りました。