この思考、本当に私のもの?

 

日本経済新聞 6.21.2024 朝刊より

 

日経のAIについての特集記事です。

「AI牧師」「AIブッダ」の続きです。

 

この思考、本当に私のもの?と投げかけ、その問題提起の根拠として「AIの危険性」に踏み込んだ記事になっています。とても考えさせられる大きな問題だと思います。

 

以下記事より抜粋引用します:

(注)挿絵は僕が入れたものです。

 

(1)「詳しく調べる」「掘り下げる」という意味の『delve』が2023年から急増。学術文献データベースで題名や要旨にdelveが出てくる論文の数を調べると、2,022年11月のチャットGPT公開を機に、約3,500本(2022)から約17,000本(2023)に急増。通常話し言葉では使わないこの単語を、AIはなぜ多用するのか?

 

実はチャットGPTは開発時に、適切な受け答えを学ぶため人間と大量に対話の訓練をした。相手は時給2ドル(約320円)以下で雇われたアフリカの人々と報じられている。delveは、ナイジェリアなどで頻繁に使われている。このアフリカでの訓練がチャットGPTに影響を与えた可能性があるという。

 

 

貪欲に進化するAIは、人類がつむいできた文章を読み尽くそうとしている。AIは、ニュース記事や辞書など数十兆の単語で書かれた人間の文章を「お手本」に能力を高めてきた。

 

(2)AIは、人間が持つ『ゆがみ』も組み込まれている。性差の偏見、人種の固定観念など。あるAIでは「女性」と家事とのつながりを示す傾向が、男性の四倍の割合でみられた。

 

 

(3)言語は人間の思考様式を規定する。欧米の文化のもとで育てられたAIが普及すれば、AIの『欧米ベースの価値観』に人間が染まりかねない。

 

いち早く気づいたのは、米国企業製のチャットGPTの使用を止めた中国だ。中国は、2023年に「社会主義の核心的価値観」の基づく生成AIしか認めない規制を定めた。さらに当局は、習近平国家主席の思想や政治哲学を教え込んだAIを開発した。

 

中国だけではない。国や地域の独自性を守るため、各国は自らの文化や慣習に基づくAIの開発に動く。

 

AIが変えるのはビジネスや働き方だけではない。AIは言語を通じて私たちの思考や文化を知らないうちに塗り替える。人間が「AI語」を話す日も近い。

 

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けんかはダメですよ

 

 

そうそう、仲良く・・・

 

えっ・・・

 

お読みいただきありがとうございました。