西部開拓時代の4-4-0が北海道で働く姿を想像して作ったジャンク再生品 | 模工少年の心

現在閉園中のディズニーランド、ディズニーシーですが、魔法の眠りからさめる日が待ち遠しい人も大勢いらっしゃると思います。


各種のアトラクションを楽しむ気持ちはないのですが、TDLでは、ウエスタンバリー鉄道にまた乗ってみたいと思います。

TDSでは、コロンビア号の夕景を見るのもいいかもしれません。 

 

園内に入らずイクスピアリでの買い物や食事、リゾートラインに乗るという手もあります。

 

古いディズニーアニメには、プログラムが始まる前に必ず、ウォルト・ディズニーの生の解説があったことを覚えています。

 

後になって、ウォルト・ディズニーが、大の鉄道好きで、遊園地建設の夢もそこから始まったことを知りました。

 

TDLのウエスタンリバー鉄道には、19世紀のアメリカで使われていた機関車を模した形状の4両の蒸気機関車が配属されています。

 

これらは、協三工業が製造したもので、電動ではなく、灯油焚きの本物のSLです。

 

ただ、残念なことに、軸配置が2-4-0で、西部開拓時代の華、4-4-0、アメリカンではありません。

雰囲気はとっても良い感じで、文句を言っては無粋です。

 

そこへいくと、アメリカ、カリフォルニアのディズニーランド鉄道は、もともと鉄道を再現したいというウォルト・ディズニーの夢の実現のために真っ先に作られた施設だけあって、本物へのこだわりも半端ではありません。

ダイヤモンドスタックを備えた軸配置4-4-0のCKホリデー号はじめ、5台の機関車はもう本物のSLです。

 

また、フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド鉄道の4台の機関車も、1916年から1928年の間にボールドウィン社によって作られた、薪を燃料とする本格的なものです。

もちろん、軸配置は4-4-0。

 

このように、アメリカの鉄道とアメリカの人々に愛されてきた4-4-0ですが、日本国内の本物の鉄道には、アメリカ製のものは、残念ながらやってきていません。

 

軸配置だけで言えば、5500、6200、6760など、4-4-0の軸配置の機関車はいくつもありますが、荒々しいアメリカ型ではありません。

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今日は、1870年代にアメリカで作られて、何かの都合で北海道にやってきた、という想定で作った4-4-0の模型を紹介させていただきます。

 

この機関車の画像は、以前にもブログに掲載したことがありますが、模型の構造等については記事にしていませんので、よろしくお願いします。

私にとって、ジャンク品をいじって、ちゃんとスムーズな走りを得られるまで作り上げられた初めてのSLです。

自信になった一作なので、この点でも大切にしているモデルです。

 

相当以前(20年近く前)、二子玉川のいさみやにテンダーが行方不明の機関車本体だけのジャンク品がウィンドーに何台も並んでいました。

 

その中から、歪みのなさそうなものを選んで買ってきました。

値段は、2000円とか3000円とか、そんなものだったと思います。

 

模型を裏返して、動輪押さえ板に刻まれた文字をみると、「japan」と書かれています。

日本製の鉄道模型をアメリカに輸出していた時代があったのです。

煙突がダイヤモンドスタックではなく、普通の化粧煙突だったので、私鉄の北海道鉄道(函館〜小樽)のボギー客車牽引用のSLとして整備したいと考えました。

 

テンダーは自作する必要がありますが、中村精密の2-6-0用のパーツがありましたので、それを利用することにしました。

 

走り装置は、テンダーにモーターを乗せて、本体、第2動輪上のギヤボックスとをユニバーサルジョイントで繋ぐ構造になります。

モーターは、エンドウのCN16片軸。

ジョイントは、だるまやのクロスピンジョイントという名称の製品を使いました。

クロスピンジョイントは、φ2.4-2.4とφ1.5-1.5を購入し、もったいないことですが、2つを組み合わせてφ2.4-1.5にしました。

実車に近づけようとすれば、邪魔なものかもしれませんが、機械仕掛けのクロスピンジョイントがくるくる回るのが見えるのは、実に楽しいものです。

 

機関車本体とテンダーとの連結は、黒い下敷きを切った棒状のもので、電気的接続はありません。

接続は、手芸用のホックによっています。

 

キャブにはギヤボックスを覆い隠すように、目一杯のウエイトが積まれています。

反対側の空が透けて見えるように、空色で塗っておきました。

テンダーの台車が適当なものがなく、安易に、路面電車用のブリル76-Eを使いました。車輪はφ7.5です。(メーカー名等は失念しました).


とかく、脱線しやすい先台車は、エボナイト製の軽い車輪でもあり、何か対応が必要と考え、φ0.3mmのリン青銅線で復元機能を付けています。


この機関車を線路上に乗せて、電気を流したときに、何の問題もなく軽快に動いてくれたときのうれしさは、今も覚えています。

引かれる客車がありませんので、整備しなければと思い始めているところです。