冬のことだった。

裁判が始まった冬なのか、それとも強制執行と戦い続けてる冬なのか、記憶がはっきりしない。


「行儀が悪いから、保育園に来なくていいと言われた」と言って、泣いて嫌がる娘を少しでも馴染ませようと、裁判が始まった冬は、実家のある市の図書館のクリスマス会に連れて行った。

けれど、あのみんなが並ぶ保育園的な雰囲気を嫌がって、結局、すぐに泣いて、演劇の途中で娘を連れて退席。

それで、遊びに連れて行ったのが実家から近い児童センター。だから、裁判が始まった二才の冬の気がする。


土曜の午後、小学校低学年のお姉ちゃんを追いかけたり、同じ年の同じ名前の女の子と恥ずかしそうに黙って向かい合っていたり。保育園を嫌がる話を児童センターの保母さんに伝えてあり、もう一人のメイちゃんも一人っ子で、恥かしがり屋さんで、本当はみんなと遊びたいけど、なかなか仲間に加われないとかで、本当はうちのメイちゃんとも遊びたいのが本音らしい。


週末に二回ぐらい通って、帰りに先生から渡された焼き芋二つ。

娘は黙ったままで、私が「ありがとうございます」「メイちゃん、ありがとうは?」と言っても恥ずかしそうに黙ったまま。

初めての焼き芋を本人は食べず、私が食べたのだけど、次回の児童センターでのこと。

玄関へ入り、先生から「こんにちは!」と言われた瞬間、

「あのやきいも、黒くて食べれなかったよ!」

と元気に挨拶。

私はとっさに

「こげてたのが嫌だったみたいで、私が食べました」

とフォロー。

家に帰って、母と、正直すぎるメイちゃんの話で笑い合いました。



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