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藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

私のテーマは6つあります。
(1)ビジネス書の紹介(2)医療問題 (3)自分ブランド力
(4)名言 (5)ランキング (6)ICT(情報通信技術)
このブログでは、主に(1)~(4)を扱っています。
(5)と(6)はそれぞれ別のタイトルで運営しています。

🔷「新婚時代」の中の「新居と転居」の前半を掲載します。🔷

 

『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』

(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)

2016年1月25日 発行  

著者   藤巻 隆  

発行所  ブイツーソリューション

 

✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第32回)✍

 

「新婚時代」の中の「新居と転居」の前半を掲載します。

 

 

新婚時代(10)

 

 新居と転居 前半

 

 新婚当時(平成三年、一九九一年)、私は日本洋書販売配給(洋販、後に日本洋書販売に改称)という外国の書籍・雑誌の輸入卸売会社に勤務していました。洋販の最寄り駅は高田馬場でした。JR山手線と西武新宿線、地下鉄東西線が利用できます。

 

 そのため、二つの理由で西武新宿線沿線に新居を探しました。一つは通勤の便が良いことで、もう一つは由美子の実家(西武新宿線入曽駅が最寄り駅)に近いことです。不動産屋を回り、決めたのは花小金井駅から徒歩約十分の一軒家の二階でした。二つの偶然が重なりました。一つは住所がなんと「鈴木町」だったことです。由美子の旧姓は鈴木です。もう一つの偶然は大家さんが「S」さんというお名前だったことです。会社の同僚に同姓の方がいたのです。「S」という苗字はあまり多くないので、驚きました。

 

 由美子は実家のある狭山市から、私は横浜市から小平市へ転居しました。結婚三年目に可奈が生まれ、翌年(平成七年)に転居しました。家族が三人になり手狭になったからです。

 

 次の転居先は、最寄り駅が小平の賃貸マンションでした。初めてのマンション生活でした。早速、トラブルが発生しました。上階の部屋の音がかなり大きく、由美子はノイローゼ気味になりました。私は仕事で家にいないので分からなかったのですが、上階に住む人はフローリングにカーペットを敷いていないらしく、「大きな音が響いてきた」と由美子が言っていました。管理会社にその旨を話したのですが、埒が明かず、最初の更新時、つまり

二年後(平成九年)に転居することになりました。

 

 ここに住んでいる間に岳父が死去するという不幸がありました。平成九年のことです。

 

 三度目の転居先は、久米川駅から徒歩約十分の賃貸マンションでした。引越し当日、引越業者の作業が遅れ、深夜近くになりました。そのため幼少の可奈は眠くなりました。ところが、荷物が片付いていないため、布団が出せませんでした。

 

 途方に暮れていたところ、同じマンションに住むMさんご夫妻が布団を貸してくださったのです。たとえは不適切かもしれませんが「地獄で仏」のような気持ちがしました。由美子も私もMさんに大変感謝したのは言うまでもありません。ここでも偶然がありました。Mさんの奥様の名前も「由美子」だったのです。そのような経緯があり、親しくお付き合いさせていただきました。

 

(PP.81-82)

 

 

➳ 編集後記

 

第32回は「新婚時代」の中の「新居と転居」の前半を書きました。

新婚当時、引越をよくしました。住環境は重要ですね。マンションの場合、上階下階左隣右隣の人たちとの関係に神経を使います。Mさんご夫妻のような心遣いのできる方がいらっしゃる一方で、音に対して無神経な方もいます。

 

ただ、音に関しては、生活音か騒音かという感じ方は人それぞれなので、お互いに妥協することが難しいことです。

 

 

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🔷「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「七日目(五月八日 水曜日) シドニー」の後半を掲載します。🔷

 

『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』

(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)

2016年1月25日 発行  

著者   藤巻 隆  

発行所  ブイツーソリューション

 

✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第31回)✍

 

「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「七日目(五月八日 水曜日) シドニー」の後半を掲載します。

 

 

新婚時代(9)

 

 オーストラリア東海岸への旅Ⅰ

 

 七日目(五月八日 水曜日) シドニー 後半

 さて、先ほどI’LLラウンジでディナー・クーポンを購入し、予約しておいた「サミット」へ、この時のために用意してきたスーツを着用し、出かけました。

 

 料理は、シーフード、オージービーフ(オーストラリア牛)、野菜、コーヒーと出てきて、一応コースになっていました。

 

 ここで特筆すべきことがありました。グラスワインを注文したところ、ボトルワインが出てきて栓を抜かれ、弱ったなと思いました。でも、まあそう大した値段ではなかろうと高をくくっていました。

 

 支払いの際、ディナー・クーポン以外に、ボトルワイン代を支払わなければならないと思っていましたので、支払いの準備をしていたところ、何とボトルワインは無料とのことでした。大変助かりましたし、料理も一層美味しかったと何やら感じられました。現金なものです。料理に満足し、後は食後の運動とばかりに、ホテルまで遠回りして歩いて戻りました。

 

 部屋へ戻り、しばらくすると、可愛らしいルームメイドが現れました。話を聞いたところ、南米出身で、パートタイムでルームメイドをしていて、数週間で他の場所へ行くとのこと。

 

 私たちは新婚で、九日間の旅をしていることを伝えると、あまりに短期間な旅行に驚いていました。彼女たちにとって、旅行とは四週間が普通とのことでした。羨ましいかぎりです。

 

(PP.79-81)

 

 

 

 

 

➳ 編集後記

 

第31回は「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「七日目(五月八日 水曜日) シドニー」の後半を書きました。

 

この旅行でスーツを着たのはこの時だけで、あとはカジュアルな服装で通しました。
旅行に対する考え方は、南米の人に限らず、私たち日本人とはかけ離れていると実感しました。「四週間」とは! 一カ月です。そう簡単にはできませんよね。仕事や家のことが心配になってしまいます。

 

 

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🔷「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「七日目(五月八日 水曜日) シドニー」の前半を掲載します。🔷

 

『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』

(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)

2016年1月25日 発行  

著者   藤巻 隆  

発行所  ブイツーソリューション

 

✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第30回)✍

 

「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「七日目(五月八日 水曜日) シドニー」の前半を掲載します。

 

新婚時代(8)

 

 オーストラリア東海岸への旅Ⅰ

 

 七日目(五月八日 水曜日) シドニー 前半

 今日の目的は、シドニー市内を歩いて回ることです。それも、日本人があまり行かないと思われる場所まで、自分たちの足だけで行ってみることです。私たちは歩くことは苦になりませんので、楽しみです。まず、銀行に行き両替することから始めました。

 

 市内の至る所にあるウェストパックという銀行へ行き、US$510.00を両替しました。果たしてどれくらいになるか楽しみにしていましたら、A$648.90でした。例によりまして、換算率を見ますと、1.272(参考までに、ケアンズ国際空港内の両替所では1.21で、ゴールドコーストのインターフォレックスでは1.160)ですから、やはり今までで一番高いレートでした。

 

 I’LLラウンジへ行き、今夜のディナー・クーポンの予約をしました。そのレストランの名は「サミット」といい、手頃な値段で高級料理を食べさせてくれる店とのことでした。二人でA$120.00です。

 

 その後、シドニータワーに行き、市内を一望に見渡せるという、展望台に上がってみました。少し霞んでいましたが、パノラマは素晴らしく、ここまで来たかいがありました。

 

 次に、シドニータワーの展望台から見えた、聖マリア大聖堂へ行き、中に入ってみました。ここへはだれでも自由に出入りできます。

 

 内部は、とても美しいステンドグラスを通して入って来るわずかな光と、ろうそくの炎の放つ光だけでかなり暗く、そのステンドグラスの写真を撮ろうとすれば、超スローシャッター(例えば三十秒以上)にしないと、その美しさは再現できません。

 

 今までこれほどまでに美しいステンドグラスを見たことがなく、なんとしてもその美しさを再現してみたい、という衝動に駆られ、いつしか数十枚の写真を撮っていました。

 

 かねてから由美子が欲しがっていた、ピアスを買ってあげることにしました。街なかを物色していたら、店全体をグリーン系の色に塗装していた「ゴールドマークス」という店の前に来ました。

 

 この店の名は他の場所でも見かけ、チェーン店になっていることが分かりました。比較的大きな店なので、信用できそうだと判断し、ウインドーを覗いていたら、赤い星型のピアスが由美子の目に止まり、ひと目で気に入ったようでした。値段は、うん百ドル(もちろん豪ドル)でしたが、定価で買うのは口惜しいので、ものは試しと、値切ってみることにしました。

 

 店員の一人にCan you give me a discount ?(値引きできますか?)と訊ねますと、

他の店員と目配せして、何やら電卓のキーを叩いています。彼女の提示した金額は、なんと33%引きだったのです。即座に、買うことに決めました。何事も、まずは試してみるもの、という教訓を得ました。 

(PP.77-79)

 

 

➳ 編集後記

 

第30回は「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「七日目(五月八日 水曜日) シドニー」の前半を書きました。

 

31年前のことなので、ところどころ記憶がはっきりしません。その一方で、目の前で起きているかのように色鮮やかに蘇ってくる個所があります。

 

記録に残し、本にして良かったとつくづく思いました。

 

 

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🔷「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「六日目(五月七日 火曜日) シドニー」の後半を掲載します。🔷

 

『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』

(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)

2016年1月25日 発行  

著者   藤巻 隆  

発行所  ブイツーソリューション

 

✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第29回)✍

 

「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「六日目(五月七日 火曜日) シドニー」の後半を掲載します。

 

新婚時代(7)

 

 オーストラリア東海岸への旅Ⅰ

 

 六日目(五月七日 火曜日) シドニー 後半

 リッツ・カールトン・シドニーは、王立植物園とサーキュラーキーの目と鼻の先にあり、シドニーの中心街やオペラハウスへ出かけるのに絶好の場所に位置し、場所柄からか、都会的な雰囲気を持ったホテルですが、部屋の内部はあまりに機能的過ぎて、寛ぐのに時間がかかりました。

 

 リッツ・カールトン・シドニーと、シェラトン・ミラージュ・ポートダグラス、同系列のゴールドコーストとの大きな違いは、後者二つのホテルはリゾートホテルであるため、従業員も寛いだ制服を着用していましたが、前者の場合には、男性はネクタイ、女性はスーツを着用し、格式張っているように感じられたことです。

 

バスルームには、大理石が敷き詰められ、ひときわ豪華さを演出していましたが、なにか落ち着かなく、シェラトン・ミラージュ・ポートダグラスの、のんびりした雰囲気が一番、性に合っていました。

 

この市内観光の際には、私たちI’LLの六人だけでなく、ほかの団体とも合流しました。その中に、大阪から参加された五十代と思われるご夫婦がいて、お話をお聞きしたところ、ご主人はよく海外へ出かけられるそうです。しかし、ハワイでも、ここオーストラリアでも若い日本の新婚さんばかりに出くわすとのことでした。そのため、自分たちだけが年配なので恥ずかしいと仰っていました。私たちはむしろ羨ましいと思いました。こうして、シドニーの第一夜は更けてゆきました。

(PP.75-77)

 

 

➳ 編集後記

 

第29回は「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「六日目(五月七日 火曜日) シドニー」の後半を書きました。

 

リゾートホテルとシティホテル。それぞれの特徴がよく出た3つのホテルを利用できたことは良い経験をしたと思いました。もう二度とできないと思うと、胸がつまります。

オーストラリア旅行中に撮ったたくさんの写真(本の中)を見返すと、訪問した場所で妻といろいろなことを話したことが思い出されます。

 

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🔷「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「六日目(五月七日 火曜日) シドニー」の前半を掲載します。🔷

 

『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』

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2016年1月25日 発行  

著者   藤巻 隆  

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✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第28回)✍

 

「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「六日目(五月七日 火曜日) シドニー」の前半を掲載します。

 

新婚時代(6)

 

 オーストラリア東海岸への旅Ⅰ

 

 六日目(五月七日 火曜日) シドニー 前半

 今日から十日までの四日間は、シドニーで過ごすことになります。シドニーへはブリスベーン国際空港からではなく、オーストラリア国内便だけの発着空港であるクーランガッタから離陸します。小一時間でシドニー国際空港に到着しました。

 

 空港到着後、今日から宿泊するリッツ・カールトン・シドニーへの途上、コーチ(貸切観光バス)で市内観光に出発しました。シドニーは、ポートダグラスやゴールドコーストと比べ、何より車の数の多さが目につきました。信号も多いので、道路はかなり渋滞していました。もちろん、東京の道路事情と比較すれば、たいしたことはありませんが、こころなしか空気が淀んで、排気ガス臭く感じました。

 

 しかし、東京と違うところは、緑が多いことです。木々は青々としていて目にしみました。やはり、緑はいいな、と実感した次第です。市内観光は、最近日本のビール会社のコマーシャルでよく目にする世界三大美港の一つと謳(うた)われるシドニー港、オペラハウス、ハーバーブリッジです。

 

 あいにく、今日は天気が良くなく、「ミセズ・マッコーリーズ・ポイント」という、シドニー港を眺めるのに絶好の場所と言われている地点からの眺めは、残念ながら、雲がかかっていてよくありませんでした。シドニー港への途上、コーチはキングズクロスという有名な繁華街の前を通過しました。女性ガイドさんの説明によれば、この地区は「女性から麻薬まで」手に入らないものはない、と言われるくらい何でも揃っているところで、夜は極めて危険な場所だそうです。

 

 余談ですが、この地区で妙齢な女性がタバコの火をつけてもらおうと近づいてきた場合、相手がその女性に火をつけてやると、「商売」の交渉が始まるそうです。そして、ハイヒールの高さが高いほど、値段が高いそうです。男性も女性も間違われないようにお互いに気をつけましょうね!

 

 夕食は、ラーメンが食べたくなったので、中華料理店探訪となりました。その店はシドニーの中心街に程近い、地下一階にあり、降りていくとマスターらしき人が怪しげな英語で話しかけてきました。こちらもそのマスターに負けず劣らず、怪しげな英語で応酬し、オーダーしましたが、なんとか意思の疎通ができました。「中華そば」と「シュウマイ」にありつけました。

 

「中華そば」は、麺がシコシコしていて、うどんのようで、なかなかオツな味でしたが、はっきり言って、日本のインスタントラーメンのほうが数段美味しいと感じました。一方、「シュウマイ」は一つひとつが大粒で、挽肉がぎっしり詰まっていて、とても美味しかったので、一気に平らげました。二人でしめてA$22.00(約二四〇〇円)でした。まあこんなものでしょう。

(PP.73-75)

 

 

➳ 編集後記

 

第28回は「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「六日目(五月七日 火曜日) シドニー」の前半を書きました。

 

シドニーは大都市ですから、東京とあまり違いませんでした。いろいろな店も多いですし、街なかは賑わっていました。あちこちに緑豊かな公園があり、芝生の上を歩くと気持ちが良かったことが思い出されます。私たちが観光客だと分かると、親切に道を教えてくれた紳士がいました。英国領だった名残なのかジェントルマンでした。

 

 

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