【回想録 由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い 第11回】 | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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🔷 「私の想い」の中の「由美子に感謝していること」と「涙はどれだけ出てくるのでしょうか?」の前半を掲載します。 🔷

 

タイトルは『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』

(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)です。

2016年1月25日 発行  

著者   藤巻 隆  

発行所  ブイツーソリューション

 

✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第11回)✍

 

「私の想い」の中の「由美子に感謝していること」と「涙はどれだけ出てくるのでしょうか?」の前半を掲載します。

 

私の想い(1)

 

 由美子に感謝していること

 なんと言いましても、可奈を産んでくれ、二十一歳まで育ててくれたことと、ダメ亭主の私に愚痴一つ言わず、最後までついてきてくれたことです。

 

 近所のコンビニでパートすることになったのは、私に代わって働こうとした由美子の責任感の強さを示すものです。私のあまりの不甲斐なさに、業を煮やしたのかもしれません。さらに、預金や保険などのお金に関する重要なことをきちんと整理しておいてくれました。どこを見てどのような手続きをしたらよいか、分かるようにしておいてくれました。いくら感謝しても感謝しきれません。

 

 面会に行った時、ただそばにいるだけで何もできない私を気遣い、「タカシにはタカシの良いところがあるからいいよ」という優しい言葉をかけてくれました。その言葉が今でも耳の中でこだましています。この言葉で、由美子にどれだけ救われたことでしょう。思いやりのある優しい妻であり、女性であり、良き理解者でした。その一方で、私は、妻を護ることができなかった情けない夫です。

 

 

 涙はどれだけ出てくるのでしょうか?

 涙はいったいどれだけ出てくるのでしょうか? 由美子が不憫で、悲しくて、毎日、泣いています。満五十二歳でした。あまりにも早すぎました。

 

 実話に基づいて、映画化やテレビドラマ化された『1リットルの涙』をご存じでしょうか? 難病と闘った少女の日記が元になっています。二十五歳で亡くなったことが原作本に記されています。早逝でした。

 

 原作『ラスト・レター「1リットルの涙」亜也の58通の手紙』の中からいくつか引用します。由美子の気持ちを推しはかると、亜也さんの言葉は、由美子が言おうとした言葉と二重写しになります。深く考えさせられました。

 

 「ようこちゃん、逃げないで!

 つらいことや苦しいことから。

 楽しいこともなくなってくよ。

 めんどくさいなんていわないで下さい。

 以上、おしつけがましいかもしれんけど、わたしからのお願いです(きっと九日の私のダラケた気分が移ったんだねゴメンよ)。」(前掲書 六二ページ)

 

 「病気が進行して いつの日か書くことも話すこともできなくなることが怖いけど自分にはわかっている・・・・・・それもあまり遠くない日に・・・・・・」(前掲書 一七一ページ)

 

 実際に1リットルの涙が流れるのかどうかは分かりませんが、私にとって、由美子がこの世から去ったことは、それ以上の悲しみです。

 

 何度号泣したことでしょう。慟哭したこともあります。泣いても、泣いても、泣いても、涙が溢れてきて止まりません。由美子がいなくなって、胸の中にポッカリと大きな空洞ができてしまったようです。その空洞が、日増しに大きくなっていく気がします。それだけ由美子の存在は、とても大きく、重く、重要なことだったのです。由美子がいなくなって、嫌というほど思い知らされました。

 

 (PP.34-36)

 

 

➳ 編集後記

第11回は「私の想い」の中の「由美子に感謝していること」と「涙はどれだけ出てくるのでしょうか?」の前半を書きました。

 


目をつぶって当時のことを思い出そうとすると、つぶったまぶたの間から涙が溢れ出してきます。悲しませてしまい申し訳ございません。

 

 

 

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