『お金の流れが変わった!』(06) 新・大前研一名言集(202) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

私のテーマは6つあります。
(1)ビジネス書の紹介(2)医療問題 (3)自分ブランド力
(4)名言 (5)ランキング (6)ICT(情報通信技術)
このブログでは、主に(1)~(4)を扱っています。
(5)と(6)はそれぞれ別のタイトルで運営しています。

『お金の流れが変わった!』
新興国が動かす世界経済の新ルール
PHP研究所 2011年1月5日 第1版第1刷








<目次>
第1章 超大国「G2」の黄昏
 Ⅰアメリカ-「唯一の大国」はいかにして崩壊したか
 Ⅱ中国-バブル崩壊はいつやってくるか

第2章 お金の流れが変わった!
 Ⅰ「ホームレス・マネー」に翻弄される世界
 ⅡEU-帝国拡大から防衛のシナリオ
 Ⅲ新興国ー21世紀の世界経済の寵児

第3章 21世紀の新パラダイムと日本
 Ⅰマクロ経済政策はもう効かない
 Ⅱ市場が日本を見限る日
第4章 新興国市場とホームレス・マネー活用戦略
 Ⅰ新興国で成功するための発想
 Ⅱ日本経済再成長の処方箋





マスコミ報道を見ていますと、大別して2つの問題が
連日のように取り上げられています。


1つは尖閣諸島をめぐる中国と日本の対立構造であり、
もう1つは事故が頻発し、住民に不安を増幅させている
沖縄に配備予定のオスプレイの問題です。


最初の問題は、最近になって状況に変化が見られました。
アメリカ議会で親日派議員が日本支持を表明したことで、
中国政府がそれまでの対応と打って変わって、
日本を挑発する発言を差し控えるようになったことです。


あとの問題は、尾を引きそうになっています。
オスプレイはヘリコプターと飛行機の機能を併せ持つ
特殊輸送機で、ヘリから飛行機へ、飛行機からヘリモード
へ変換する際に操縦が困難になるそうで、事故が発生する
のはそうした時だそうです。

オスプレイは従来型機と比べ、ほぼ倍のスピードで飛行でき、
飛行距離は一度の給油で600㎞飛べると言われています。


つまり、飛行性能は優れていますが、扱いが難しい機種という
ことが言えると思います。


普天間基地移設問題もあり、沖縄は大きな問題を抱えた地域
であることに間違いはありません。
 


さて、今回は、以前から大前研一さんが指摘してきた、
「ボーダーレス」「サイバー」「マルチプル」の3つの
キーワードで、世界で何が起こるのかを詳細に語っています。




 
Ⅰマクロ経済政策はもう効かない


 
【ボーダーレス化】


 マクロ経済政策が効かなくなった第一の理由は、

 経済に国境がなくなった、

 つまり世界の「ボーダーレス化」が原因だ。

 (中略)

 要するに、経済がボーダーレス化すると、

 マクロ経済の効果は逆になるのである。

 たとえば、信用のある国が景気を引き締めようと

 金利を上げたとしよう。

 これまではお金の借り手が減って景気は減速したが、

 いまは高金利と見るや海外からのホームレス・

 マネーが流れこんでくるので、景気はいっそう過熱

 してしまうのである。

                
(今日の名言 08  通算 504 )






【サイバー化】 


 サイバー経済下では、サービスは無料が基本であり、

 有料の場合もサイバー以前にくらべ非常に安いのが

 ふつうだ。

 (中略)

 サイバー経済はこれからもすごい勢いで広がり、生活、

 経済などあらゆる分野に入り込んでくるだろう。

                
(今日の名言 09  通算 505 )






【マルチプル(倍数)化】 


 金融工学が発達したおかげで手持ちの資金に

 何倍もレバレッジをかけた売買が可能になり、

 個人でも大きな相手と勝負ができるように

 なった。

 (中略)

 確率計算を誤れば、レバレッジがかかっている

 ぶんダメージが大きくなるのもマルチプル経済

 の特徴である。

                
(今日の名言 10  通算 506 )






大前研一氏の警句
 


 21世紀は実体経済に加え、「ボーダーレス」

 「サイバー」「マルチプル」といった見えない

 経済法則が重要な意味をもつ時代である。

 ところが、悲しいことに日本には、この重大な

 変化に気づいている人がほとんどいない。

 だから、これだけ円高が進んでいるにもかか

 わらず、資本が海外に出ないし、海外の資本を

 呼び込むこともできていない。

                
(今日の名言 11  通算 507 )









以上の記事は、2012年9月22日のものです。


約3年経過して変化したことは、円高から円安に
振り子が逆に振れたことと、日経平均株価が
2万円の大台に乗せたこと、さらに消費増税が
実施されたことなどです。


庶民の生活の質は向上していません。
物価が上昇しても、賃金のアップは物価上昇を
カバーできていません。消費増税が重しになって
いるからです。


沖縄尖閣諸島問題や、沖縄普天間基地移転問題
は一向に解決していません。


本国へのオスプレイ配備も今後、問題を生じかね
ません。


さらに憲法解釈を変更し、集団的自衛権行使容認
を国民に迫っています。


憲法改正ではなく、現行のままで「解釈の変更」
という奥の手を使ったのです。


解釈は、拡大させることも、歪曲させることも
可能です。


憲法改正論議で路線を変更しました。
憲法改正には、大きな障害があるからです。


憲法改正の条件

1 各議院の総議員の3分の2以上の賛成

2 特別の国民投票又は国会の定める選挙の際
  行われる投票において、その過半数の賛成

憲法第96条第1項に規定されています。
ただ、規定が曖昧なため、憲法改正推進派の都合
によって、どのようにも解釈することも可能に
なってしまいます。


「総議員」と言っても、国会に「出席」した議員
総数なのか、単純に衆参両院の総議員なのか、
はっきりしません。


国民投票にしても、低投票率でも有効なのか、
という問題があります。


そこで、まず、1の条件が厳しすぎるとして、
安倍政権は、「過半数」に緩和させようと画策
しました。


1の条件をクリアできなければ先に進めないから
です。


日本は、非常に危険な方向に進んでいる、
と言わざるを得ません。


安倍政権は戦争を始めたくて仕方がない、
と思えてなりません。


国民は、日本政府の動きを、今後も注意深く、
監視していかなくてはなりません。


二度と「悲惨な戦争」を起こしてはならないから
です。


日本は世界に類を見ない、原爆を2度も投下された
国である事実を、決して忘れてはなりません。


そのような悲劇に遭ったのは、時の政府が戦争に
突き進んで行ったからです。
メディアがその動きに迎合しました。
嘘の報道をし、国民を間違った道に誘導したのです。







藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ-
人気のブログランキング



こちらのブログやサイトもご覧ください!

こんなランキング知りたくないですか?

中高年のためのパソコン入門講座(1)

藤巻隆のアーカイブ

本当に役に立つビジネス書