大前研一さんは、私にとってメンターでもあり、
グールー(思想的指導者)の存在でもあります。
大前さんの著作を読んでいつも感じるのは、
物事の本質を捉えるずば抜けた能力です。
凡人である私は大前さんの足元にも及びませんが、
不断の努力を怠らず、一歩でも彼に近づきたい、
と思っています。
サラリーマン再起動マニュアル
2008年10月4日 初版第1刷発行 小学館
ISBN978-4-09-379454-1
目次
[イントロダクション]志のあるサラリーマンは、
きつい仕事を厭わない
第1章[現状認識]なぜ今「再起動」が必要か?
第2章[基礎編]「再起動」のための準備運動
第3章[実践編]「中年総合力」を身につける
第4章[事業分析編]“新大陸エクセレントカンパニー”の条件
第5章[メディア編]「ウェブ2.0」時代のシー・チェンジ
[エピローグ]新大陸の“メシの種”はここにある
第4章[事業分析編]“新大陸エクセレントカンパニー”の条件
たとえばiPodの場合、アップルはコンセプトや
デザイン、機能の仕様を決めているだけで、
HDDとフラッシュメモリはサムスンおよび東芝、
HDD用基盤は昭和電工、磁気ヘッドはTDK、
小型モーターは日本電産が開発・製造し、
ボディの鏡面仕上げは小林研業という新潟県の
小さな会社が受け持っている。
それを鴻海(鴻富錦工業。1974年に台湾でOEM
メーカーとして創業。中国本土に進出して急成長し、
世界最大のEMS[電子機器受託製造サービス]
メーカーとなった)がまとめて最終組み立てを
しているのだ。
(今日の名言 42 489)
『サラリーマン再起動マニュアル』が出版された
当時は、iPhone も iPad もこの世に出ていません
でした。
ですが、最終組み立てを行なうのは台湾メーカー
であり、部品を製造するのは日本メーカーであり、
アップルは完成品を販売するという構図に変化は
ありません。
そして、一番売上が大きく、一番儲けているのは、
アップルです。
スマホ(スマートフォン)にしても、完成品の製造・
販売に関しては、日本メーカーは韓国のサムスン
電子の後塵を拝しています。
視点を変えると、日本の部品メーカーの助けを借り
なければ、サムスン電子は製品化できないことに
なります。
この状況はアップルの iPhone や iPad にしても
同様です。
この本を通じて、鴻海(ホンハイ)という台湾メーカー
を知りました。現在、非常に強い会社に成長しました。
シャープを買収するのではないか、と何度も経済紙や
経済誌に取り上げられました。
日本メーカーの完成品が、日本で売れないことは
淋しいですね。
たとえ、いくらソニーのイメージセンサー技術が優れて
いると言っても、日本のスマホ市場を占有しているのは、
アップルの iPhone です。
欧州で、ソニーの Xperia シリーズの売れ行きは好調
のようですが。
ソニー製品にかぎらず、日本で売れなくなったのは、
日本製品からワクワクドキドキ感がなくなって
しまったことが原因でしょう。
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