ドラッカーについては、改めて詳しくご説明する必要
がないくらい有名な人物ですので、概略に止めます。
(「著者紹介」から)
ビジネス界にもっとも影響力をもつ思想家
として知られる。
「分権化」「目標管理」「経営戦略」「顧客第一」
「知識労働者」「ベンチマーキング」「コア・コン
ピタンス」などのマネジメント理念を生み出し、
発展させてきた。
クレアモント大学院大学教授。
1909年11月19日生まれ。
2005年11月11日死没
インターネットが教育に与えるインパクトは、
企業に対するよりもはるかに大きなものに
なる。全体として知識労働者の労働可能
年限のほうが、雇用主たる企業の寿命より
も長くなる。歴史上初めてのことである。
これからは誰もが、高度の知識、しかも
専門化した知識をもたなければならない。
その結果、高等教育の重心が、若者の教育
から成人の継続教育へと移行していく。
(P.128)
(025-1-0-000-451)
情報は伝えられるたびに内容が半減する。
これからはマネジメントの階層が急減する。
その代わりに、情報を中継すべく残された
者はきわめて有能でなければならなくなる。
知識は急速に陳腐化する。したがって、
専門的な継続教育が成長分野となる。
経営幹部用のマネジメントプログラムも、
5年以内にオンラインで行なわれるように
なる。
(P.129)
(026-1-0-000-452)
ギリシャの歴史家ツキディデス(紀元前460~
400)は、覇権は自滅するといった。覇権を
もつものは傲慢になる。自己満足に陥る。
しかも他の勢力を結集させる。必ず拮抗力が
生まれる。自滅せざるをえない。防衛的になる。
尊大になる。過去を守るだけになる。そして
自滅する。歴史に長命の独占はない。
(P.132)
(027-1-0-000-453)
ここでのキーワードは、知識であり、情報です。
小さい頃、伝言ゲームをしたことがあるでしょう。
7人位が1チームになって、問題の出題者が
数チームの先頭の人に、ある「同じ話」をします。
話を聞いた先頭の人は、2番目の人にその話の
「内容」を伝えます。2番目の人は3番目の人に
「内容」を伝えます。3番目の人は・・・・・。
そのようにして最後の人に話を伝え終えたら、
最後の人が、その「話」の「内容」を公開します。
結論を言いますと、問題出題者が話した「内容」と
伝言を最後に聞いた人の「内容」は大きくかけ離れ
ていることが極めて多いです。
なぜでしょうか?
「情報は伝えられるたびに内容が半減する」
ばかりか、中継した人が元の話に尾ひれをつけ
たり、内容を取り違えたりするからです。
聞いた人が勝手な解釈をしてしまうのです。
そして、さらには、「知識は急速に陳腐化する」
からです。きちんと聞いたはずですが、再現しよう
とする際に、詳しい内容を忘れてしまうのです。
伝言ゲームは、このように「情報の内容が半減
する」ことや、「知識は急速に陳腐化」することを
ゲームを通じて体験することで、重要なことを
学ぶことができるゲームです。
話は変わりますが、ギリシャの歴史家、ツキディ
デスの言葉は人間の本質をついていますね。
今から2500年くらい前の人間が、人間の本質を
見抜いています。人間の精神は、数千年たっても、
あまり発達していないということなのでしょうか。
精神性において、後世の人間のほうが優れている、
とはとても言えませんね。
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