今週の言葉(65) プラザ合意で商機つかむ 負の「トリプルA」を反省 問題解決を機会と捉える | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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プラザ合意で商機つかむ
負の「トリプルA」を反省
問題解決を機会と捉える


木内 政雄(きうち・まさお)氏
[u.p.n.p.代表取締役]




 私は1985年、大手スーパーの西友が展開

 していたプライベートブランド「無印良品」の

 事業部長に就きました。

 現在、無印良品を展開する良品計画のルーツ

 です。その年のプラザ合意は、無印良品に

 とって大きな転換点でした。

 「プラザ合意で、現在220円のドルが来年は

 165円になる。バイヤー諸君、どこで何を

 調達すれば、店頭でどれだけ値段が変わる

 のか、よく研究するように」。当時専務だった

 故・高丘季昭氏はこの年、西友の幹部社員

 300人に向かってこう説きました。


 西友のバイヤー感覚で仕入れ続ける限り、

 無印良品が立ち行かないのは明白でした。

 物の値段は、工場出し原価から始まります。

 原価計算の仕方から変えていく必要があり

 ました。


 無印良品を独立させ黒字化したことで、

 97年に西友の副社長就任を打診され、

 引き受けました。当時、私は自分を「トリプルA」

 だと自己評価していたのです。

 振り返ると、なぜその後社長を引く受けたの

 だろうと思います。その頃の西友の経営は

 かなり厳しい状況でした。実のところ、私は

 「野心(ambition)、前のめり(aggressive)、
 
 傲慢(arrogant)」という、悪い意味でのトリプルA

 だったのです。特に最後のarrogantがいけない。

 「店長経験があるから、経営も営業も両方できる」

 と思っていたのです。


 株主の住友商事と、日本進出の機会をうかがって

 いた米ウォルマート・ストアーズとの資本提携を

 まとめましたが、業績はなかなか上向きません。


 2005年7月に退任しました。


 資本提携の前に西友の調査をしたウォルマートは、

 「西友には26のオポチュニティー(機会)がある」

 と言いました。従業員が多すぎるなどと問題点を

 列挙するので「機会ではなくてプロブレム(問題)

 ではないか」と言うと、「ウォルマートは問題を機会

 と考える。問題が解決すればそれが機会になる」

 と言っていました。物事の影響を正しく認識して

 解決してこそ、「機会」は生きるのです。


               (2014.11.17号から) 
 





無印良品は、全商品のイメージ戦略として、
モノトーンに統一しています。一部キャメル(らくだ色)
も入っていますが。


白か黒というイメージの統一によって、
無印良品という「ブランド」を確立したのです。


西友がウォルマートの傘下に入り、改革が進んで
います。近い将来、西友の看板はウォルマート・
ストアーズに変更されることでしょう。


ウォルマートは、世界最大の小売業と言われます。
サム・ウォルトンが一代で築き上げた巨大スーパー
ストアです。


ウォルマートは、徹底したコスト管理を行ない、
経営者層が出張する場合でも、飛行機はエコノミー・
クラスを利用し、ホテルの一室を共用することで有名
です。


1セントでも安く、消費者に提供するためには、
無駄なコストは使わないという方針が徹底している
ためです。


そのようなウォルマートですが、日本に進出してから
なかなか米国内と同様な業績を上げることができて
いません。


日本にはイオンやイトーヨーカ堂があり、西友は対抗
勢力とはなっていません。ウォルマートは、日本では
今でも悪戦苦闘中です。


ですが、「問題を機会と考える。問題が解決すれば
それが機会になる」
、というウォルマートの考え方は、
なるほどと考えさせられますね。


ウォルマートに看板変えしたら、良くなるのでしょうか?
気になるところです。





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