『ネクスト・ソサエティ』 P・F・ドラッカー (06) 言葉の迷宮(146) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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『ネクスト・ソサエティ』(06)




ドラッカーについては、改めて詳しくご説明する必要
がないくらい有名な人物ですので、概略に止めます。


 
 ビジネス界にもっとも影響力をもつ思想家

 として知られる。

 「分権化」「目標管理」「経営戦略」「顧客第一」

 「知識労働者」「ベンチマーキング」「コア・コン

 ピタンス」などのマネジメント理念を生み出し、

 発展させてきた。

 クレアモント大学院大学教授。

 1909年11月19日生まれ。

 2005年11月11日死没
 

 (「著者紹介」から)








 今日のCEOにもっとも必要とされるものが

 情報責任である。「どのような情報が必要か。

 どのような形で必要か」を考えることである。

 そうして初めて、情報の専門家が、こういう

 ものをこういう形で得ることができると答えて

 くれる。しかし、実はその答えさえさほど重要

 ではない。技術的なことにすぎない。

 重要なのは、「いつ必要か。誰から得るか。

 そして自分はどのような情報を出さなければ

 ならないか」という、より根本的な問題のほう

 である。 
        
                    (P.108)

         (016-1-0-000-442)

 



 


 はるか昔に、私はプロフィットセンターなる

 言葉をつくった。いまではそのことを恥ずか

 しく思う。なぜならば、社内にあるものは、

 プロフィットセンターではなくコストセンター

 にすぎないからである。プロフィットは外から

 しかやってこない。顧客が注文をくれ、

 支払いの小切手が不渡りにならなかったとき、

 ようやくプロフィットセンターをもてたといえる。

 それまでは、コストセンターを手にしているに

 すぎない。 

                    (P.110) 

          (017-1-0-000-443)

 





 いかなる事業であっても焦点を絞らなければ

 ならない。多角化が成功するのも情報がある

 ときだけである。


 われわれは自らの組織の外の世界、市場、

 顧客についてあまりに知らなすぎる。

 特に流通チャンネルほど早く変化するもの

 はない。報告が上がってきたころには手遅れ

 である。

                     (P.111)

          (018-1-0-000-444)

 







ドラッカーは、決して具体的に「こうしなさい」、
とは一言も言っていません。


なぜなら、個々の問題は各社によって異なる
からです。


ドラッカーが指摘しているのは、
根本的な問題解決への道筋です。
ドラッカーは、私に言わせてもらえれば、
進むべき正しい方向を示す「ナビゲーター」
です。


ドラッカーは、「経営者は考えなさい」と言って
いるのです。


ドラッカーの本を読む場合、各社固有の問題
解決の「答え」を求めてはいけません。


大筋の方向性を示すので、その方向で、固有
の問題を解決していくのが、正しい読み方だ、
と私は考えています。


ファーストリテイリング会長兼社長柳井正さんが、
ドラッカーの本を何度も読み返すのは、問題解決
のための「ヒント」を得るためだ、と思います。


「答え」を求めているのではない、と思います。
その理由は、「答え」が書いてあるわけではない
からです。


物事の本質とは、そうしたものだと思います。
その点が、「ハウツー本」と一線を画す理由だ、
と考えています。






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