大前研一さんは、私にとってメンターでもあり、
グールー(思想的指導者)の存在でもあります。
大前さんの著作を読んでいつも感じるのは、
物事の本質を捉えるずば抜けた能力です。
凡人である私は大前さんの足元にも及びませんが、
不断の努力を怠らず、少しでも彼に近づきたい、
と思っています。
サラリーマン再起動マニュアル
2008年10月4日 初版第1刷発行 小学館
ISBN978-4-09-379454-1
目次
[イントロダクション]志のあるサラリーマンは、
きつい仕事を厭わない
第1章[現状認識]なぜ今「再起動」が必要か?
第2章[基礎編]「再起動」のための準備運動
第3章[実践編]「中年総合力」を身につける
第4章[事業分析編]“新大陸エクセレントカンパニー”の条件
第5章[メディア編]「ウェブ2.0」時代のシー・チェンジ
[エピローグ]新大陸の“メシの種”はここにある
第1章[現状認識]なぜ今「再起動」が必要か?
新大陸時代に伸びる人とは、
具体的にはどんな人だろうか?
象徴的な例は、建築家の安藤忠雄さんである。
独学で建築を学んだ安藤さんは、
クレヨンと画用紙を渡せば、
あれよあれよという間にコンセプトを決めて
パース(設計の完成予想図)を描いてしまう。
あまりにたやすく描くので「そんな構造で
大丈夫なんですか?」と聞いてみたら、
「それは俺の仕事やない。東大を出た優秀な
やつらが計算すればいいんや」という。
ほとんどイメージだけなのだが、
そのイメージを描ける建築家は他にいないのだ。
(今日の名言 06 453)
世界的建築家、安藤忠雄さんは、
地頭がいいということと、感性が他の人とは
まったく異なる、ということだと思います。
建築学を学校で学んで身につけたのではなく、
社会でもまれた経験から学んだ、ということ
なのでしょう。
アカデミック・スマートではなく、ストリート・
スマートということです。
「机上の空論」ではないということです。
その点がいわゆる学者との差だと思います。
安藤さんは、『仕事をつくる 私の履歴書』
(安藤忠雄 日本経済新聞出版社 2012年3月11日
第1刷)
の中で、次のように書いています。
(上掲書 P.84)
仕事は判断力と実行力が全てだ。
音楽や絵画、演劇、文学など、様々な
芸術分野のことに自分から興味を持ち、
積極的に学ぼうとする姿勢が肝心だ。
そして、自然の中で精一杯遊ぶ時間の
中で得た様々な経験が、決断する力と
実行する力を育む。
同様なことを、ノーベル物理学賞を受賞した、
中村修二さんも、
『負けてたまるか! 青色発光ダイオード
開発者の言い分』
(中村修二 朝日新聞社 2004年3月25日
第1刷発行)
の中で、書いています。
(上掲書 P.84)
今の子どもが自然と触れ合う機会を失いつつ
あるのは非常に残念なことだ。私は自然の中
で育てることが、教育の第一歩だと思っている。
身近な疑問は、好奇心や研究心を養う。
子どもは自然の中でこそ育てるべきなのである。
家の中でゲームに興じたり、記憶力を競うだけの
勉強ばかりで、外遊びをしない子どもたちは、
大人になって世界との競争で勝ち残っていくことは、
難しいかもしれません。
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