現在は、10年以上にわたる長期デフレ経済から、
ようやく脱却しそうな状況にあります。
今後はインフレ経済へ移行していくことに
なりますが、急激なインフレは、
ハイパーインフレとなり、日本だけでなく、
世界経済にも悪影響を及ぼします。
そうなると、世界大恐慌の二の舞いに
なりかねません。
日本発の大恐慌とさせないためには、
企業努力だけでは到底無理で、
適切かつ緊急の政策が実行されなければ
なりません。
国内産業の業績の変動は、主に米国の景気の
動向に大きく左右され、さらに日本株式の
上昇下降も大きな影響を受けています。
たとえ国内だけで商取引している企業で
あっても、製品や部品、原材料を海外から
輸入したものを仕入れていることが、
大半を占めています。
円安ドル高、円高ドル安の為替変動の両局面で、
海外製品などの価格も上下します。
時には、乱高下します。
そこにインフレが加われば、企業規模の大小を
問わず、大打撃を被ることは想像に難くあり
ません。
大前研一さんが指摘する、
「グローバル、ボーダーレス、サイバー」
という3つの要因が、私達が意識する、
しないにかかわらず、あらゆる局面で多大な影響を
及ぼしています。
一国でコントロールできるほど、3つの要因の
影響力は小さなものではなく、秒速で巨大化して
います。
国や企業のトップが、「危機感」を持続して
いけるか、にかかっていると言っても、
過言ではないでしょう。
日本を愛してやまなかった盛田さんであるがゆえに、
「21世紀」に対する期待と危機感に満ち溢れた
言葉を『21世紀へ』の中に書き残しました。
この本は、21世紀の幕開けを見ることが
できなかった、盛田さんの私たちへの「メッセージ」
です。
今こそ、盛田さんの言葉に耳を傾ける時ではない
でしょうか?
自由経済体制を守り、世界の念願である
インフレなき成長を実現するには、
民間経済の活力と、その環境づくりの
政策誘導が不可欠で、そのためには、
経済原則の再確認と、思い切った施策の
実行こそ、いまの我が国の課題のように
考えています。
(P.200)
(097-1-0-000-385)
自由経済システムのなかにおいては、
何人でも自分の好きな企業を始められ、
企業家として自分の実力を発揮でき、
その努力の結果として利益を得、
さらに努力を積み重ねてそのフルーツを
大きくし、企業の繁栄をはかることが
できます。
(P.203)
(098-1-0-000-386)
経済上の取引のみならず、何ごとにおいても
信用を確保・維持することは簡単ではあり
ません。信用が失われないようにするため
には、積極的なコミットメントが不可欠であり、
また、もし失った場合は、信用を回復する
ために多大な努力を要すると同時に、
その後の慎重なアフターケアが大事になる
のです。
(P.205)
(099-1-0-000-387)
記事が面白かったら
ポチッとして下さい。

こちらのブログもご覧ください!
こんなランキング知りたくないですか?
中高年のためのパソコン入門講座(1)
藤巻隆のアーカイブ
私の書棚(読み終わった本の一覧)
孫子の兵法前編1
孫子の兵法前編2
孫子の兵法前編3
孫子の兵法前編4
孫子の兵法後編1
孫子の兵法後編2
孫子の兵法後編3
孫子の兵法後編4
盛田氏の挑戦