今週の言葉(41) 考え方は異なっても 大事なのは共通の信条 我々は何をする存在なのか | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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考え方は異なっても
大事なのは共通の信条
我々は何をする存在なのか


近藤 史朗(こんどう・しろう)氏
[リコー会長執行役員]




 最初の危機は80年代末のバブル崩壊で業績が

 急速に悪化した時です。 ちょうど主力の複写機の

 技術がアナログからデジタルに変わる頃で、投資が

 双方にまたがり、過剰になっていたところにこれに

 やられました。

 そして2度目は2008年秋のリーマンショックです。

 
 この2つの危機の間には20年の時がありますが、

 よく考えると共通するものがありました。最初の危機

 の前の10年は、まだ日本経済が成長の時代で

 当社も当たり前のように売り上げが伸びていました。

 2度目の危機の前もそうです。

 1995年に米国と英国の大手事務機販売会社を

 買収し、以後も海外の販社を中心にM&A(合併・買収)

 を続けて90年代半ばに1兆円だった売上高が2007

 年度には倍増していました。

 ところが、そんな右肩上がりの時代が突然終わると、

 社内には新しい動きに抵抗する人が出てきました。


 成長が終わるということは、言ってみれば今までの

 方法が通用しなくなるということです。


 大事なのは互いが異なる考え方を認め合うことです。

 そして、目標は1つなのだと理解することです。


 自ら正しく認識することは、人を理解する第一歩です。

 考え方の違う者同士が尊重し合うということはそういう

 基本があってこそでしょう。


 当社には「人を愛し、国を愛し、勤めを愛す」という三愛

 の精神があります。仕事を通じて自分と家族、顧客、

 関係者を豊かにしようというものです。

               (2014.05.26号から) 
 





企業や組織には、少なからずセクショナリズム
(縄張り意識)が存在します。


部分最適が全体最適に優先される土壌は、
どこにでもあるでしょう。


それでも成長しているように見える間は、
問題がないと認識されがちです。
自分たちの部署に「力」があるからと、
自負しているのです。


ところが、いったん成長に陰りが見えたり、
成長が止まると、責任転嫁することになります。


成長を続けている時は、自分たちで手柄を
独り占めし、成長が止まると他部署に責任を
なすりつけるのです。


「成功の復讐」「茹でガエル」あるいは、
「3つのサカ=上り坂、下り坂、まさか!」
という言葉で説明がつきますが、
いざ問題が発生すると、
他人事(ひとごと)になってしまう性(さが)は
悲しいことですね。


頭ではわかっているつもりでも、
自分や所属部署の問題と実感できないのです。
企業や組織の崩壊はすでに始まっているのです。



ジミー・カーター元米大統領の著書にこんな言葉
があったことを思い出しました。


Once a ball goes down the slope, it's hard to stop it.
(ボールが一度、坂を転がり出したら、止めることは難しい)


物事が動き出したら、その動きを止めることは難しい、
ということです。


この言葉を、最近の世界の動きに当てはめると、
納得できることが多いことに気づきます。


「アラブの春」もそうでしょうし、ごく最近の
「タイのクーデター」もそうです。
はるか前には「ソビエト連邦の崩壊」もありました。


日本の政権交代も同様ですね。


「流れ」と言い換えてもいいと思います。
最初はチョロチョロとした流れが集まり小川となり、
やがて大河となって海に到達します。


今なら、ツイッターやフェイスブックのようなSNSで
「流れ」を作り出すことが可能になりました。
「デマ」や「風評」も含まれます。


30数年にわたるサラリーマン人生を通じて、
イヤというほど経験してきました。






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