「自分のことを中流」と考える日本人が、
かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。
しかし、今では上流と下流だけの二極に分化しています。
派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の大幅削減
など従業員には逆風が吹き荒れています。
そうした現状を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)
という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が
『ロウアーミドルの衝撃』です。
現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい未来像を
描けるようになりたいものです。
仮に1000万人を1単位とすると、
日本は10~12の道州に分けるのが妥当だろう。
道州の区割りの仕方にはさまざまな意見があると思うが、
道州がひとつの地域国家として機能するためには、
歴史や文化に根ざした地域の一体感が必要である。
幸い、日本にはすでに北海道、九州、東北地方、
関東地方といった地域区分があるから、
それをもとに人口分布や商圏としての特徴、
将来性などを重ね合わせて区割りを考えていけばいい。
今日の名言 1 〈331〉
そうすると、どうしても私がかねてから提案して
いるような11の「道」の区割りになる。
北海道、東北道、関東道、首都圏道、北陸道、
中部道、関西道、中国道、四国道、九州道、
沖縄道である。
ちなみに区割りをすべて「道」と呼ぶのは、
日本には古代から大きな地域のまとまりを「道」
と呼んできた歴史があるからだ。
今日の名言 2 〈332)
首都圏道は東京、埼玉、神奈川、千葉からなる地域で、
人口3300万人余りと規模が大きいが、
首都機能を持つ「特別区」として位置づけるべきだ
と考えている。
逆に沖縄道は人口が130万人ほどしかなく、
ひとつの道にするには規模が小さい。
しかし、古くから独自の歴史と文化を持ち、
今後は東シナ海経済圏の中心として繁栄できる可能性
が大いにあるので、あえて独立したエリアとして
提案したい。
今日の名言 3 〈333)
大前さんが提言する時は、いつもそうですが、
明確な基準を定め、その基準を前提にして
具体的な数字を用いて行います。
抽象論ではいろいろな解釈ができ、ポイントを収斂
させるどころか、拡散させてしまう結果になります。
そして、議論が紛糾し、挙句の果てに何もまとまらず、
時間を浪費するだけというお決まりのコースをとります。
大前さんが提示した道州制の議論も、道州制そのもの
の定義も政党や政治家個人ごとに異なり、
一向に方向性すら出てきていないのが現状です。
自民党と民主党のどちらが政権与党になろうと、
その状況に変化はありません。
私が不思議に思うのは、政治家の「勉強会」と称する
セミナーについてです。
出席する議員に議論に本気で参加する気があるのか、
首を傾げざるをを得ない事実があることです。
そのセミナー講師に大前さんを迎えることは、
大いに意義があるのですが、「勉強会」の途中で、
議員が一人二人と席を立ち、自分の選挙区へ出掛ける
ことがよくあるそうです。
形式的に「勉強会」に出席するだけで、
「勉強会」で取り扱うテーマに本気で取り組もうとする
姿勢がないのです。
そういう議員は最初から出席しないほうがよほどいい
と思いますが、いかがでしょうか?
記事が面白かったら
ポチッとして下さい。

こちらのブログもご覧ください!
こんなランキング知りたくないですか?
中高年のためのパソコン入門講座(1)
藤巻隆のアーカイブ
私の書棚(読み終わった本の一覧)