「自分のことを中流」と考える日本人が、
かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。
しかし、今では上流と下流だけの二極に分化しています。
派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の大幅削減
など従業員には逆風が吹き荒れています。
そうした現状を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)
という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が
『ロウアーミドルの衝撃』です。
現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい未来像
を描けるようになりたいものです。
所得階層の二極化によって日本はM字型社会になり、
国民の8割がロウア-ミドルクラス以下の時代に
なった。平均収入が減少して日本の(給与などの)
フローが少なくなり、逆に(個人金融資産などの)
ストックはますます増えていく。これはストックを
持たない若い世代にとっては極めて不公平な世界で
ある。
今日の名言 1 〈319〉
ただでさえ若い世代は負担が重く、年金に関しては
自分たちが支払った分より少ない額しか貰えない。
高齢者を支えるための健康保険や介護保険の負担
もさらに重くなる。この状況下で目減りしていく所得
に課税しようとすれば、若い世代が反乱を起こす
可能性は極めて大だ。
今日の名言 2 〈320)
私の考えでは、基本的には日本には2つの税が
あればいい。そのひとつは資産に対する課税である。
所得税は現在でもたった14兆円の税収しかないが、
今後は国民の所得そのものが減っていくのだから、
この部分で増税しようとしても、国民の重税感が増す
だけで実際の税収アップ効果は薄い。
そもそも所得税を増やそうというコンセプトそのものが、
じつは間違いなのである。
今日の名言 3 〈321)
資産税の趣旨は、固定資産の流動化を促す
ということです。
固定資産とりわけ土地に課税されれば、
大地主は土地を手放さざるをえない状況に
置かれます。
そうした結果、土地の流動化が促進され、
増収にもつながるというアイディアの提示
です。
大前さんは、生活者という目線で常に考えて
いるので、既得権益者にとっては敵に見ら
れることが多いですが、既得権益者に厳しい
ことを堂々と意見する人は大切です。
一般の人たちは、「長い物には巻かれろ」
という態度を取ることが生きる道と考え、
行動することが多いですね。
体制派に属している方が、有利にことが進む
と考えがちですが、それでは何も良い方法へ
進みません。
納得いかないことは正々堂々と、意見を言う
ことは大事だと思います。もちろん、発言には
責任を持たなくてはいけませんが。
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