2014.04.07
峰岸 真澄(みねぎし・ますみ)氏
[リクルートホールディングス社長兼CEO(最高経営責任者)]
私が就任してまず打ち出したのが分社化
です。結論から言えば、想定以上にうまく
いきました。
リクルートグループは気が付けば社員が
2万人を超えていました。分社化した
一つひとつの企業の従業員はおよそ
1000~2000人くらいです。これは1980年
前半ぐらいのリクルートの規模と同じ
なんですね。
分社化によって各社のサービス開発の速度
は確実に上がりました。
今後、国内のメディア事業のIT(情報技術)
化を推進していきます。スマートフォン、
クラウド、ビッグデータ、マシンラーニング
(機械学習)など、来るべき時代に対応して
いかなければならない。
社員が考えついたプランは自身で形にして
もらいます。自分でプログラムを書いても
いいし、外注してもいい。これはいけると
判断したものについては、即事業化します。
リクルートは企業文化とビジネス・モデル
が実にユニークな会社です。OS(基本
ソフト)とアプリケーションを例に言えば、
OSというのは基盤ですからこれは絶対に
変えてはならない。OSには我々の持つ
ビジネスモデルのユニークさ、企業文化、
従業員のアントレプレナーシップ(起業
精神)、個を尊重するマネジメントポリシー
がある。
結局のところ、自らの強みを強化することで
しか、企業価値は向上しないのです。
我々は2020年をメドにHR事業でグローバル
ナンバーワンを目指すというビジョンを定め
ています。今後、確信を持って、粛々と
M&A戦略を進めていこうと考えています。
派遣産業市場は42兆円もの規模にも上ると
言われています。ですが、世界でトップ
スリーと言われている会社でもシェアは数%
にしか満たない。つまり全く寡占化されて
いない市場なんですね。派遣業そのものが
発達しているのは先進国ですので、先進国
中心のM&Aになると思います。
私たちが提供しているビジネスは「モノ」
ではなく「コト」のマッチングです。
仕事を探す行動も、結婚式場を探す行動も
そうでしょう。この、「コト」の領域はまだ
まだたくさん市場余地が残されています。
リクルートの創業は、1963年8月26日です。
今年で51年目になります。半世紀を超えている
のですね。
創業者は江副浩正氏です。
「リクルート事件」(1988年(昭和63年)に発覚
した日本の贈収賄事件である。リクルートの関連
会社であり、未上場の不動産会社、リクルート
コスモス社の未公開株が賄賂として譲渡された。)
(Wikipediaから)で有罪判決を受けた後、
2009年(平成21年)の手記『リクルート事件・
江副浩正の真実』で初めて当時の心情を吐露して
います。2013年2月8日死去。享年76。
事件は事件として、リクルートは経営者を輩出
してきた企業です。
日本社会への影響力は、決して小さくありません。
起業家のインキュベータ(孵化器)の働きをして
きたのです。
直近の業績を見ますと、足元、好調に推移して
います。
リクルートホールディングス
第53機決算報告書
http://www.recruit.jp/result/report/53.html
2013年3月期 2012年3月期 増減率(%)
売上高 1,049,224百万円 806,661 30.1
営業利益 124,983 115,043 8.1
当期純利益 71,800 37,451 91.7
峰岸さんは、明確に
「我々は2020年をメドにHR事業でグローバル
ナンバーワンを目指すというビジョンを定め
ています」
と述べました。
世界一を目指すリクルートから目が離せません。
記事が面白かったら
ポチッとして下さい。

こちらのブログもご覧ください!
こんなランキング知りたくないですか?
中高年のためのパソコン入門講座(1)
藤巻隆のアーカイブ
私の書棚(読み終わった本の一覧)
バックナンバー