『伊藤雅俊の商いのこころ』(29) 言葉の迷宮(95) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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『伊藤雅俊の商いのこころ』(29)






長い間、『伊藤雅俊の商いのこころ』の中の名言に、
お付き合いいただき、ありがとうございます。


今回が最後になります。


伊藤さんは、「革新は辺境、苦境から生まれるのは
確かですが、革新を続けられるかどうかは別の問題
です」と書いています。


繰り返し説いていた、「原理原則」を守ることは、
不変の考え方です。


ユニクロの運営会社、ファーストリテイリングの
会長兼社長の柳井正さんは、日経ビジネス
(2014.01.06 No.1723)で、京セラの創業者、
稲盛和夫さんと新春対談を行なっています。


その中で、次のように語っています。
「僕の実家は1階が店舗で2階が住居という商店街の
小さな店でした。それも生まれたのは炭鉱の町です。
地元の小学校が消え、廃山で中学の同級生は何分の1
かがいなくなった。同時に商店街もシャッター通り
になりました。つまり、決して恵まれた環境で
スタートしたわけではありません。


炭鉱町の小さな商店が世界4位のアパレル製造小売業
になったんです。あなた方は何でできないんですか
と思いますね。一人ひとりが気概を持って働くことが、
日本再生の一歩でしょう」(PP.12-13)




 「初心忘るべからず」という言葉があります。

 慣れから生まれる気の弛みや、謙虚さを失って

 傲慢になることを戒める言葉です。これを商売

 に当てはめると、「初心」は「創業のこころ」

 と読み替えることができると思います。「創業」

 は業を創るということですから、無から有を

 生み出すようなところがあります。人と違った

 特別のことではなくても、創業者にとって全て

 がはじめての経験であり、ゼロからの出発です

 から、不安で一杯になるものです。
 
                    (P.250)

         (085-1-0-000-286)



 


 ヨーカ堂の戦後の創業の地は東京・千住でした。

 千住は戦災に遭わなかったとはいえ、商業の立地

 としては恵まれた街とは言えません。お客様が

 わざわざよそから買い物に来てくださる商業地とは

 違います。だからこそ、お客様に来ていただける

 店作りに挑戦できたのです。 

                    (P.252) 

         (086-1-0-000-287)





 革新は辺境から生まれるという法則は、アメリカ

 でも実証されています。全米最大にして、世界

 最大の小売業になったウォルマート・ストアーズ

 の創業の地は、全米で最も貧しい小さな州といわ

 れるアーカンソー州です。


 中央から革新が生まれにくいように、大企業から

 も革新は生まれにくいという問題があります。

 企業規模が大きくなればなるほど、社員が会社は

 潰れないと思うようになり、ハングリー精神が

 希薄になって挑戦の気概が薄れるからです。革新は

 辺境、苦境から生まれるのは確かですが、革新を

 続けられるかどうかは別の問題です。

                    (P.253)

         (087-1-0-000-288)





次回から、ソニーの創業者の一人、盛田昭夫さんの
『21世紀へ』(盛田昭夫 ワック 2000年11月21日
 初版発行)から名言をご紹介します。


盛田さんは、現在のソニーを見たらどんな感想を述べる
でしょうか?


そんなことを考えながら、名言をご覧になってください。






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