「自分のことを中流」と考える日本人が、
かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。
しかし、今では上流と下流だけの二極に分化しています。
派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の大幅削減
など従業員には逆風が吹き荒れています。
そうした現状を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)
という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が
『ロウアーミドルの衝撃』です。
現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい未来像を
描けるようになりたいものです。
私は日本の価格が高いのは、九割は政府と
業界に問題があるが、残り一割は消費者の
側の偏見に問題があると考えている。
まず偏見をなくし、「収入が下がっても、
絶対に生活の質は下げないぞ」と決意して、
規制の撤廃やむ無用な流通業者の排除を
求めていく。
そして、インターネットを駆使して草の根を
分けてでもよい製品を安く買ってくる。
そうした積み重ねによって、ロウアーミドル
クラスでもじゅうぶんに豊かでゆとりのある
生活ができるようになるはずだ。
今日の名言 1 〈286〉
世界的に見れば高収入なのにもかかわらず、
日本のロウアーミドルクラスの人たちが
豊かさを実感できないのは物価が高いからだが、
その根本的な原因は日本の市場の閉鎖性にある。
今日の名言 2 〈287〉
日本が海外に水田を買うことは、土地を輸入する
ことにほかならない。海外に土地を買い、農地開発
を行えば、それが食料安保になる。
ベトナムで作る、タイで作る、アルゼンチンで作る、
カナダで作る、オーストラリアで作る、というように
分散すれば、安全性は格段に上がる。
将来的には、肥沃な黒土で知られるウクライナも
有力である。
同国では品種改良によって、短い日照時間(四ヵ月)
で収穫できるコメも開発されている。こういう発想を
せずに狭い国土で無理に農地を守っているから、
日本はコメも高いし、地価も高いのだ。
今日の名言 3 〈288〉
アルゼンチンの話が出てきていますが、
アルゼンチンというと、
FIFA W杯ブラジル大会が開催されているので、
サッカー強豪国というイメージが、最初に思い
浮かぶかもしれません。
スペインリーグのバルセロナでプレーする
リオネル・メッシ選手や、アルゼンチンの英雄・
マラドーナを生み出した国ということは
よく知られています。
また、アルゼンチン・タンゴも有名かもしれません。
しかし、大前さんは、私を含め大多数の日本人が
知らない事実を教えてくれます。
それは、アルゼンチン産の牛肉は世界最高だ、
というものです。
「えっ? なぜ?」
と思いますよね。
日本では松阪牛をはじめ「霜降り肉」が最高と
云われています。
ところが、欧米では霜降り肉は脂肪が多すぎて
体に悪いという、評価がされています。
つまり、海外では脂肪の少ない牛肉が高評価を
受けているのです。
そのようにアルゼンチン産の牛肉は世界最高
品質という評価を受けていますが、輸入されて
いません。
そのため、ほとんどの日本人はアルゼンチン産の
牛肉を食べたことがないのです。
ですから、本当にアルゼンチン産の牛肉が、
そんなに美味しいのか、確かめることはできて
いないのです。
もちろん、私も食べたことはありません。
TPP(環太平洋経済連携協定)交渉に、日本も
参加しましたが、酪農業や漁業、医療などの分野
で日米の歩み寄りが十分でなく、締結には至って
いません。
最終的に、日本は米国に押し切られてしまう
のではないかと危惧しています。
杞憂で終わればいいのですが。
TPPといえば、中国が参加していません。
どうしてでしょうか?
その理由は、以下のブログ記事をご覧になれば、
きっと分かりますよ。
アジアの苦悩 米中激突の最前線 2014.06.09 <1>
アジアの苦悩 米中激突の最前線 2014.06.09 <2>
記事が面白かったら
ポチッとして下さい。

こちらのブログもご覧ください!
こんなランキング知りたくないですか?
中高年のためのパソコン入門講座(1)
藤巻隆のアーカイブ
私の書棚(読み終わった本の一覧)