「自分のことを中流」と考える日本人が、
かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。
しかし、いまや上流と下流だけといった二極分化の
様相を呈しています。
派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の
大幅削減など従業員には逆風が吹き荒れています。
そうした現況を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)
という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が
『ロウアーミドルの衝撃』です。
現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい
未来像を描けるようになりたいものです。
今日の名言 1 〈271〉
日本人の「持ち家信仰」は、誰もが総中流で
あるという前提にもとづいて生まれてきたものだ。
若い間は給料が安くても、年功序列で昇給・昇進
があるから、多少無理をしても30代後半から
40代半ばくらいまでには住宅ローンを組み、
マイホームを購入する。35年の長期ローンなら、
70歳を過ぎてもローンを払い続けなければ
ならない。
今日の名言 2 〈272〉
日本ではまだまだ持ち家同様「マイカー信仰」が
根強く、レンタカーの市場規模は小さい。
たしかに昇進・昇給とともにグレードの高い車に
買い換えていくという「自動車=ステータス
シンボル」意識が薄れ、低価格でもセンスの良い
コンパクトカーが人気になってきている。
しかしその前に、「そもそも、自分は車を持つ
必要があるのか?」という問い掛けをしてみた
ほうがいいのではないか。
自動車以外に交通手段のない地域は別にして、
これだけ公共交通が発達している都市部では、
本当に車を必要とするような機会はほとんどない。
自動車の購入費以外にも、駐車代が毎月3万円以上、
車検の費用や自動車税なども含めれば、維持費だけ
でも月6万円~7万円はかかる。週に1~2回乗る
程度なら、レンタカーを利用するほうがはるかに
安くて効率的である。こうした人たちがこぞって
レンタカーを利用するようになれば、レンタカー
産業が成長し、より安価でより良いサービスを
競い合うようになるはずだ。
今日の名言 3 〈273〉
ドイツ車のGPSは、どれも日本メーカーのものだ。
ベンツやBMWのような高級車を買う人でさえ
GPSは通常つけないから、ドイツにはGPSを
作るメーカーがないのである。
自動車に乗る頻度も使い方も、人によってまったく
異なる。だからこそ「今どき、みんなつけているから」
という理由でなんとなくGPSをつけるのではなく、
自分にとってGPSが支出に見合うだけの価値が
あるかどうかを判断すべきなのである。
持ち家とクルマをキャッシュで購入出来る人は多くは
ありません。
特に、持ち家は住宅ローンで購入することになります。
通常35年ローンを組みますが、35年は実に長いと思います。
まず、35年間働き続けられるか、という問題があります。
35年ローンを組む場合、生命保険に加入することが義務
付けられます。契約者に万が一のことがあった場合、
加入した生命保険で残金が金融機関へ一括返済されます。
以降、返済義務はなくなり、なおかつ持ち家は完全に
残された家族の所有物件となります。
35年という長期ローンは、異常だと思います。
仮に、35年が過ぎ完済したとしても、木造建築でも
マンションでも、補修が必要になってくる可能性が高い
でしょう。
そうすると、新たなローンを組まなければならない
可能性も捨てきれません。
そうした諸々のことを考慮すると、持ち家を長期ローンで
購入することは危険性が高いと言わざるをえないでしょう。
私は、幸いなことに(?)、実家に戻ってきているので、
住宅ローンを組むことはなく、その点では苦労は
ありません。他の苦労は山積していますが・・・
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