2014.02.10
谷田 千里(たにた・せんり)氏
[タニタ社長]
何とか社員の気持ちを上向きに持って
いきたいと、食堂事業に乗り出しました。
計測器以外の事業に打って出ることで、
社員に「会社はそれだけ厳しいのか」
という危機感を持ってもらいたいという
思いもありました。
社員にタニタとは何か聞いても判を押した
ように「体脂肪計メーカー」と答える。
これはダメだなと感じました。
(タニタ食堂で培ったイメージが)健康に
関する様々なサービスを展開するうえで
有利に働くと思っています。例えば2013年
から企業向けに医療費を削減する仕組み
「タニタ健康プログラム」を提供しています。
(「タニタ健康プログラム」を)2009年から
全社員で使ってみました。2年間で9%の医療費
削減につながりました。うちは、計器健康保険
組合に所属していますが、組合平均と比べても
低い水準です。
我々の仕組みはまさに健康の見える化です。
見えることによって、みんなが健康に気を
つけるようになります。
たとえ自分たちで開発した商品であっても
自分で使わないと分からないこともあるじゃ
ないですか。自分たちで使ってみて感想を
出して、商品を改善したり、より良い商品や
サービスを作り出したりしていくという方法は
非常に有効だし、これからも同じようにやって
いきたいです。
見える化がさらに進むと思っています。
というより、我々が「世界初」の測定器や
サービスを次々に開発して、見える化の範囲を
必ず拡大しようと思っています。
他業界の話になりますが、以前、日本の
パソコンメーカーは自社製のパソコンを、
社内で全く使用していなかったことがあります。
自分たちで製造していた製品を使っていなかった
ということは、自社製品に自信がなかったのか、
自社製品を使っているうちに必ず発生するトラブル
を解決し、製品にフィードバックしようとする姿勢
が欠けていた、ということです。
そんな姿勢で、優れた製品は作れるのか疑問です。
社員が使ってみたいと感じない製品が、
お客様に受けるでしょうか。
その点で、谷田さんはこう語っています。
自分たちで使ってみて感想を出して、商品を改善
したり、より良い商品やサービスを作り出したり
していくという方法は非常に有効だし、これからも
同じようにやっていきたいです。
こうした姿勢はとても大切だ、と思います。
ちなみに、タニタ食堂は「運営部分はパートナー企業
さんにお任せする形を取っている」そうです。
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