この本の後半は、伊藤さんの真摯な姿勢が
伺われるエピソードが溢れています。
交友関係が広く、相手から学ぼうとする姿勢は、
見習うことが必要だと思います。
伊藤さんは、いつもメモ帳を手元に用意していて、
対話の最中でも、メモを欠かさないという話を
読んだことがあります。
ご本人は、忘れてしまうからメモする、
と謙遜されていますが、記憶力を過信し、
間違って覚えることを防ぐためではないか、
と思います。
特に、数字が係る場合、桁違いや単位を間違ったら、
意味をなしません。
「記憶より記録」は大事なことだと思います。
食品と繊維を比べると、命にかかわらない繊維の
方は不真面目なところがあります。製造業と商業
を比べると、人間相手の商業の方がだらしない
ところがあります。それぞれ業には業の特性が
あり、仕方のない面はありますが、他業に学ぶ点
は多いのです。
(P.196)
(049-1-0-000-250)
儲かるかどうか、締めてみるまで分からないのが
商売というもので、コストプラス適正利潤で
売れるのが当たり前という計画経済の考え方です。
企業は潰れるものと思えば、厳しいギリギリの
ところで取引し、僥倖(ぎょうこう)で思わぬ
利益が出れば、取引先と分かち合うというのが
本当ではないでしょうか。商売人が努力するのは
当然ですが、自分の儲けしか考えない人、相手
のことも考える人に分かれます。
(P.197)
(050-1-0-000-251)
花王の社長、会長をなさった丸田芳郎さんは
私が尊敬する経営者の一人です。「花王石鹸」
の社名の通り、戦前は一石鹸工場だった花王を、
世界的なトイレタリーメーカーに育てられた
のは丸田さんです。
(P.197)
(051-1-0-000-252)
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