『伊藤雅俊の商いのこころ』(9) 言葉の迷宮(76) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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『伊藤雅俊の商いのこころ』(9)





セブン-イレブンの営業権を取得するまでは、紆余曲折
があったようです。伊藤さんは腹が座っていました。


自分のことをペシミストと言っているくらいですから、
決断までにはいろいろなことが去来したことでしょう。



 私は、迷いに迷った末、最悪の場合、一千億円

 の損失を覚悟して、神様を拝む気持ちで引き

 受けることにしました。ヨーカ堂グループの

 キャッシュフロー(現金収支)から計算して、

 そこまでならば借金をせずに、自己資金で何

 とか賄えます。最悪の想定が現実のものに

 なれば、経営責任は免れませんが、会社が

 潰れるところまではいかないだろうという

 計算はありました。

 
                    (P.132)

         (025-1-0-000-226)



 


 一九九〇年にヨーカ堂とセブン-イレブン・

 ジャパンが折半で、六百四十億円を投資して

 サウスランドを買収しました。分家が本家を

 のみ込む、ヨーカ堂にとってはじめての

 本格的な企業買収でした。


 サウスランドの再建は想像以上の苦労の連続

 でした。何とか格好がついて、これでもう

 大丈夫と安心できる状態にするまでに十年

 かかりました。
 

                 (PP.132-133)

         (026-1-0-000-227)





 土地や株式さえあれば何でも可能になるような

 傍若無人の「含み経営」を目の当たりにし、
 
 そこから最も距離を置いた経営に徹した私に、

 迷いがなかったといえば嘘になります。

 マスコミは、土地の含み益を基盤にした
 
 ダイエーの「ストックの経営」と、本業の

 利益に立脚したヨーカ堂の「フローの経営」

 を対比して、その時々で優劣を論じたもの

 ですが、財テクがもてはやされ、ピークを

 迎えていた時代です。自分の常識が世の中

 の常識からあまりにもかけ離れてしまった

 ため、経営者として失格なのではないかと

 不安になったのです。 

                    (P.135)

         (027-1-0-000-228)






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