『ビジネス・ウエポン』(初版 2002年12月20日 小学館)は、
大前研一さんがマッキンゼーに在籍した時に、自ら開発した
スキルなどの多くを披露している本です。
サラリーマンの武器(ウエポン)は論理力と創造力である、
という言葉はとても説得力を持っています。
今日の名言 1 〈127〉銀行は経済の血管だというが、日本の銀行はこの10年間、
血液の循環機能を全く果たしていない。
それでも日本経済が破綻していないということは、
銀行が潰れても何の影響もない、ということである。
今日の名言 2 〈128〉私が発想を磨く時は、自分を人の立場に置き換えて考える。
自分がソニーの会長だったらどうするか、日本の首相だったら
どうするか、と考えてみるのだ。
これは頭の訓練として非常に重要かつ効果的な方法である。
パイロットのフライト・シミュレーターと同じように、
この訓練を繰り返していると、実際に自分がそういう立場に
なった時に発想が豊かになって頭がフリーズしないで済むのだ。
今日の名言 3 〈129〉マッキンゼーでは、求める人材の資質を
「シェイカーズ&シェイパーズ」という言い方で表現する。
まずは揺すって(シェイクして)ふるいものを削ぎ落とし、
それから新しいものの形を作る(シェイプする)という意味である。
パスファインダー(道なき道を見つける人)という言い方も
できるだろう。
つまり、知的にタフな人間しかマッキンゼーでは通用しないのだ。
マッキンゼーが世界一の経営コンサルティング企業であることの
一端を示すことを、大前さんは力説しています。
ご存知のように、大前さんは日立製作所に在職中に、
MITで原子力工学の博士号を取得し、高速増殖炉もんじゅの設計
に携わりました。
その後、マッキンゼーへ転職しました。
通常、経営コンサルタントはMBA保持者などがなることが多いですが、
大前さんは自ら考え出した手法で、マッキンゼーを改革していきました。
マッキンゼー本部の常務取締役に就任したのも、当然と言えるでしょう。
この本の中には、大前さんが編み出した考え方や手法が随所に出てきます。
ビジネス・ウェポンを身につけ、理論武装するだけでなく、実践に役立てて
行きましょう。
「シェイカーズ&シェイパーズ」は、いわゆる、「スクラップ&ビルド」
とは少し異なる考え方ですね。壊してから立て直すのではなく、
「ふるいものを削ぎ落とし、それから新しいものの形を作る」という
意味ですから。
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