『チャイナ・インパクト』(12) 新・大前研一名言集(39) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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『チャイナ・インパクト』(12)

 
『チャイナ・インパクト』(初版 2002年3月29日 講談社)は、
中国を正しく理解するための視点を提供してくれる本です。
中国関係では、この本を含めた3部作(『中国シフト』
『中華連邦』)は必読書です。

大前研一さんは歴史を重要視しています。
そして独自の歴史観から事象を捉えることもしています。
ドイツの宰相・ビスマルクの言葉と言われている、
「愚者は己の経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」
ということを実践しているのが大前さんです。



日本語の能力は将来、中国にとって世界第二の市場に進出するときに不可欠なものとなる。この能力に磨きをかけておけば、中国の他の地域が世界に通用する自社ブランド商品を作れるようになる5~10年後には、マーケティングや商社機能は東北三省が担うという図式につながるはずだ。

              今日の名言 1 〈115〉




外資による直接投資の勧誘は、世界中の国がもっとも力を入れていることだ。日本以外の国では、外国から資本を呼び込むこと、外国から技術を持った企業を呼び込むことが、国の政策のトップに位置づけられている。

              今日の名言 2 〈116〉




冷凍食品で有名な加ト吉は、中国への投資をほとんど山東省に集約してきた。また「サッポロ一番」のサンヨー食品は、世界一のラーメン工場を天津に作った。都市がそれぞれの特徴を出し、投資を引きつけるようになったのである。

              今日の名言 3 〈117〉




日本は、外資による直接投資の勧誘ができていません。
この点で、日本はグローバルスタンダードから逸脱している、
と言わざるを得ません。


日本以上に中国は、外資による直接投資の誘致に積極的です。
このまま進むと、日本に進出している外資企業も中国へ移転
しかねないことが懸念されます。


以前にもコメントしましたが、加ト吉は業績が悪化し、
日本たばこ産業(JT)の完全子会社となり、テーブルマーク
と社名変更しました。


今までどんなに業績が良かった企業でも、急落することが
あります。その結果、単独では存続できず、他社の傘下に入る
ことで延命策を取ることになります。


「冷凍うどん」の加ト吉の名が、消えたことは残念なことです。


         

      
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