『チャイナ・インパクト』(初版 2002年3月29日 講談社)は、
中国を正しく理解するための視点を提供してくれる本です。
中国関係では、この本を含めた3部作(『中国シフト』
『中華連邦』)は必読書です。
大前研一さんは歴史を重要視しています。
そして独自の歴史観から事象を捉えることもしています。
ドイツの宰相・ビスマルクの言葉と言われている、
「愚者は己の経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」
ということを実践しているのが大前さんです。
今日の名言 1 〈103〉ボーダーレス経済の中で、ある地域の経済が発達するためには、この「四つのC」が国境を超えて流入してくることが不可欠だ、というのが私のかねてからの持論である。すなわちキャピタル(資本)、コーポレーション(企業)、コンシューマー(消費者)、コミュニケーション(情報)の四つの条件である。
今日の名言 2 〈104〉今の中国はまったく違う。留学先から帰ってくれば即、「できることは最大限にやらせましょう」という待遇が約束されている。もともと中国人は優秀だ。アジアの主要国におけるTOEFLの平均点を見れば、英語圏であるフィリピン、インドに次いで高得点を上げている。日本の順位はといえば、インドネシアや韓国、タイなどの後塵を拝する有様で、中国に遠く及ばない。
今日の名言 3 〈105〉「世界一」とか「世界初」「世界最速」という言い方を、中国人はこの数年で平気で使うようになったのである。
中国人は自信にあふれている、と言えましょう。
それが、ある意味で過剰に出ているのが、
中華思想(中国が世界の中心)です。
領土問題で、日本だけでなく、ベトナムや
フィリピンなどとも対立姿勢を強めているのは、
アジアの安定という面で不安感を抱かせるものです。
言語の観点から考察すると、英語と中国語は語順が
似ているため、相互に理解しやすいとも言われています。
英語も中国語も、語順は主語、動詞、目的語となります。
日本語は最後に動詞がくるため、文末にならないと肯定文か
否定文か分からないという点が、英語や中国語と異なります。
米中の接近は、日本にとってやきもきすることですが、
米中相互にとってメリットがあるからです。
米国にとっては、13億人という巨大マーケットは
とても魅力があります。
中国にとっては、13億人の胃袋を満たすためには、米国の
食糧は欠かせません。中国は自給自足はできないのです。
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