日経ビジネスのインタビュー(66) バックナンバー(65) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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私のテーマは6つあります。
(1)ビジネス書の紹介(2)医療問題 (3)自分ブランド力
(4)名言 (5)ランキング (6)ICT(情報通信技術)
このブログでは、主に(1)~(4)を扱っています。
(5)と(6)はそれぞれ別のタイトルで運営しています。

日経ビジネスのインタビュー
バックナンバー(65)


ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が
携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。

2007年1月8日号からスタートしています。
1カ月分毎にまとめてあります。


2012.05.28
 (No.4)<272>
国内にも「新市場」はある

泉谷 直木(いずみや・なおき)氏
[アサヒグループホールディングス社長]

カルピスは乳性飲料でダントツの60%以上のシェアを持っています。ブランドのイメージもバリューも非常に高い。独自の技術を持つ、非常に魅力のある会社だったわけですね。味の素さん次第ではありましたが、私どもから打診をして、3月に資産査定をやって、今回の合意に至ったと、こういう経緯ですね。


「六条麦茶」をカゴメさんから入れたり、ハウス食品さんから「六甲のおいしい水」を入れたりと、ブランド強化している。一貫してそういう主張でやってきているわけです。


僕は冗談でよく「CSR]だと言うんです。例のCSR(企業の社会的責任)ではなくて「C」はチャレンジ、「S}はストレッチ。しかしもう1個、「R」はリスクだと。ガンガン投資をしていて、割高のものを買ってそれでチャレンジ、ストレッチだと言っていたら会社をおかしくしちゃいますよ。リスクをしっかり織り込んでおかないと。


課題に立ち向かって生き生きとやっていこうということは、データを基にきちんと分析していけば語れるはずなんです。それを語らないところに問題があると僕は思うんですね。



2012.05.21
 (No.3)<271>
変革して必ず復活する

平井 一夫(ひらい・かずお)氏
[ソニー社長兼CEO(最高経営責任者)]

リーダーシップを発揮しなければならないのは当然のこととして、同時に私を含むマネジメントチームを結束させ、ソニー復活に向けて一歩ずつ着実に進む決意です。


社長として一番伝えたかったのは、「ソニーは今、変わらなきゃいけない」ということです。まず、固定費を下げる、それから売り上げを伸ばすために商品力を強化する、基本的にやらなくてはならないのはこれだけです。


デジタルイメージングの分野はソニーの将来にとって非常に重要です。イメージング技術は競合と差異化ができていますから、強みを業務用やコンシューマー向けの商品に反映できている。デバイス事業としての貢献度も高い。デジタルイメージングとモバイル、ゲームの3事業を徹底的になる、ここを伸ばすというのが、我々のデシジョンです。


商品軸というよりも、「できること軸」で物事を考えることが大事になる。今後は特に、モバイルの領域で、新たな体験を提供していくことが重要だと考えていて深掘りします。それから、ソニー商品の楽しさをきちんと伝えていきたい。



2012.05.14
 (No.2)<270>
コストはまだまだ下げる

尾崎 裕(おざき・ひろし)氏
[大阪ガス社長]

北米でシェールガスが出てきたり、アフリカのような今まで天然ガスを供給してこなかった地域が新たに発見されたりしています。これらが実用化されているので、世界全体の需要に対する供給は、長期にわたって安定的に十分確保できると考えています。今後需要が伸びても、それをサポートするだけの資源は世界中にあります。


ガス市場が大きくなることを考えると、消費者だけであるよりも、消費者と生産者の両方の立場であった方が様々な仕組みが作れるという点で、たぶん役に立つでしょう。


ここからはちょっと我田引水になりますが、例えば調理とか空調とか、電気を使うものを一部ガスに替えることによって、ピークアウトできるのではないでしょうか。これは商売も含めて考えて、我々としては活動していこうと思います。


電力制度を新しくする場合、最初に勢いをつけるためにも、ある程度、国が引っ張っていかないと順調に立ち上がりません。発送電分離もこうした議論の結果、それを実行した政策目的が達成できるのだとすれば、やるべきだとも思いますが。



2012.05.07
 (No.1)<269>
“わらしべ長者”の世界戦略

中山 讓治(なかやま・じょうじ)氏
[第一三共社長兼CEO(最高経営責任者)]

ジェネリックというエクスクルーシビティー(排他性)がない商売で成果を上げるには、ブランド力を高めることが欠かせません。ところが、長く従来型の製薬業界で商売を続けてきた我々には、そうしたブランド構築のノウハウは最も欠けている部分でした。


インドでは、製薬に関する特許制度ができたこと自体が比較的最近です。そのため、ほとんどがジェネリックと言っていい状況です。


製薬業界にとって、インドは市場のみならず人材供給の拠点になる可能性もあります。現地では人件費や物価が安く薬を安価に製造でき、技術面は結構進んでいます。


サントリーは薄利多売で、ブランドビジネスの典型です。ブランドとは、ものすごく細かい努力と神経の積み重ねによるもので、一度崩れたらもう永久に崩れる。そのあたりはサントリー時代に叩き込まれている。


10年を超えるスパンでの長期的シナリオをまず固め、中期計画に落とし込んでいくつもりです。そのためには、専門部署を作り、社内の人間を鍛えねばなりません。コンサルタントに丸投げしては、会社の力がつかない。私はサントリー時代にこうした長期プランを担当しましたので、社内の人間だけでもやればできるということが分かるんです。


そもそもR&Dで言うリサーチ(研究)とディベロップメント(開発)は根本的に違うものです。開発はある意味で精緻なロケットを月に飛ばすような作業。それに対して研究は、いわば金鉱探しです。一度当たったからって、同じやり方でもう1回当たるとは限らないのです。




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