『ドットコム仕事術』(6) 新・大前研一名言集(改)(25) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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『ドットコム仕事術』(6)

  
『ドットコム仕事術』(初版 2003年8月10日 小学館)は、
日本でIT企業が注目され始めた頃に書かれた本です。

先見性と洞察力に裏打ちされた本書を読み返してみると、
新しい発想で仕事に取り組み成果を挙げるための多くの
ヒントが見つかりました。




英語の能力を読解、作文、会話に大別するなら、ビジネスにおいては会話能力が一番重要である。中でも自分の意見を相手に伝えて説得する能力が、不可欠となる。この発言能力を磨く上で、前提として理解していくべきことは2つある。
1つは、日本語による高い発言能力なくして、英語の発言能力を向上させることはできない、ということだ。英語の勉強とは別に、日頃から日本語でのビジネス会話をブラッシュアップする意識が必要である。
もう1つは、多くの日本人が誤解していることなので特に強調しておきたいのだが、重要なビジネスパートナーとの英語での会話はYESとNOや自分の意見を強く表現してはいけない、ということである。英語表現は、時として日本語以上に微妙なニュアンスが不可欠となる。

              今日の名言 1 〈73〉




判断力を養うことは、判断ミスを確実に回避することのみならず、自分が選んだ仕事に集中するためにも、後悔のない人生を送るためにも、絶対に必要なのだ。

              今日の名言 2 〈74〉




会社に残ることが「勝ち組」とは限らないのが、リストラ時代の特徴なのだ。勤務先が倒産の危機に瀕していたり、リストラが始まったときに、それを好機ととらえる発想の転換が必要である。

              今日の名言 3 〈75〉



私の経験をお話します。

会社に残ることが「勝ち組」とは限らないという話です。

以前、戸建て木造住宅の販売会社に勤めていた時のことです。

2008年9月に米国で発生した、リーマン・ショック以後、
不動産不況に見舞われました。新築木造住宅の需要が激減し、
リストラが実施されました。

翌2009年には、2度の手形の不渡りを2カ月続けて出し、
銀行取引停止処分を受けました。事実上の倒産です。

ところが、社長の判断で民事再生法も自己破産も選択せず、
存続させました。

なぜなら、それらの手続くを取るにもかなりの費用がかかる
ことと、個人から多額の借り入れをしていて、破綻処理をすると、
その人たちにさらに多大な迷惑をかけることになるという、
2つの理由からでした。

銀行取引停止処分を受けてから、社長と私を除いて全員解雇
されました。

私は経理担当でしたので、後始末のため破綻した会社に残る
ことになりました。

経営破綻から退職するまでの1年10カ月間は、私とって非常に
厳しい日々の連続でした。

会社が破綻したため、不動産取得税の還付手続きなどで、
会社はお金を得ていましたが、長続きしませんでした。

収入が途絶えたため、私の給料は遅配は当たり前で、退職までの
4カ月間は、1円も支給されませんでした。

手取りベースで、未払賃金は、通勤費込みで約250万円に
達しました。

この給与は最後まで支払われることはありませんでした。
労働基準監督署に何度も足を運び、担当者に相談しましたが、
すでに、「未払い賃金の立替払い」が実行されていたため、
同じ事案で2度支給することはできないということでした。

私の希望は叶えられませんでした。

この経験を通じて、私のように会社に残っても「負け組」で、
リストラされながら、新天地で働くことができた人は、
むしろ「勝ち組」かも知れない、と思いましたね。

真の意味での「勝ち組」ではありませんが。



         

      
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