日経ビジネスの特集記事(10) 沸騰・不動産 次の風景 アベノミクスで買うべき場所(2) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の
概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>



日経ビジネスの特集記事(10)

沸騰・不動産 次の風景
アベノミクスで買うべき場所
 2013.6.10

日本買い漁る

東京・銀座6丁目にある松坂屋銀座店の再開発事業が進んでいます。
2013年6月末でいったん閉店し、オフィスと商業施設などからなる
13階建てのビルに生まれ変わります。

再開発事業の総工費は約700億円ということで、2016年8月の再開を
目指しているそうです。

この事業に参加する企業群の中に、意外な企業があります。
住友商事、森ビルの他に、L Real Estate(LRE)という名前が
並んでいます。

LREとは何者か?

それは、ルクセンブルク籍の投資ファンドで、LVMHモエヘネシー・
ルイヴィトングループの一員だそうです。

70億円程度出資し、複合商業施設の一部を保有することに
なっています。

名古屋市屈指の繁華街、栄から2駅、最寄駅から徒歩5分ほどの
場所に、総戸数100超の、大きめのマンションがあるそうです。
名古屋の不動産鑑定士、十倉幸氏によると、「賃料は1㎡当たり
月2000円程が相場」で、50㎡ほどの1LDKであれば、10万円が
目安になります。

このマンション1棟の実質的な買い手はデンマークのファンド会社、
スパーインベスト・プロパティ・インベスターズだそうです。

私たち一般人が知らないところで、外国勢が日本の物件を買い
漁っているのです。

中国人が北海道の水資源を持つ原野を買い漁っていることが、
マスコミで報道されたことがあります。
中国人ならやりかねないと思っていました。

中国では土地を所有することができないからです。
外国なら所有が可能なわけです。
中国人は、水資源が大切なことを十分に理解しているのです。

特に、日本の水は高品質だからです。

ところが、都心部でも外国企業が不動産物件の実質的な所有者と
なっていることには、驚きを隠すことができませんでした。

こうした事情に詳しい、ドイツ証券の大谷洋司シニアアナリストは
次のように話しています。

「『持たざるリスク』を意識する投資家が着実に増えている」

ただひとつ言えることは、彼らの目的は投資であり、インカム
ゲイン(家賃収入)を得ながら、機を見てキャピタルゲイン
(売却益)を得ることです。
短期間で売却することもあり得ます。

長期的視野で「大家さん」になる意識は乏しいと考えられることは、
残念なことです。

ビジネスである以上、感情を入れてはいけないのかも知れません。
ビジネスライクに割り切ることが必要なのでしょう。




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