バックナンバー(52)
ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が
携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。
2007年1月8日号からスタートしています。
1カ月分毎にまとめてあります。
● 2011.04.25
(No.4)<218>
原発の安定化へ総力戦
中西 宏明(なかにし・ひろあき)氏
[日立製作所社長]
福島第1原発を安定化させるために全力を尽くさねばならない。その責任はあります。3月11日の地震発生直後から、24時間体制の「原子力緊急対策室」を立ち上げ、総力を挙げて事態の改善に向けて取り組んでいます。
ただ、今回の件に関して、当社が賠償責任を負うことはない、と考えています。津波によって引き起こされたトラブルに対してまで、原発設備を納入している製造者が責任を負えるのか、ということです。
破損した核燃料の処理に関しては、日本は素人です。その経験やノウハウを持っていないので、欧米の支援を受けているわけです。
● 2011.04.18
(No.3)<217>
アジアでも自前主義貫く
高原 豪久(たかはら・たかひさ)氏
[ユニ・チャーム社長]
商売に何が大事かということです。答えを先に言うと、それはお客さんですね。商売はすべてそうなんです。商社だけでなくて、本質的なことは、どこの業界でも一緒だと思います。
日頃から、いかにお客さんをつかみ、情報を集めるかが大事なんです。繊維時代は、どんなブランドが人気なのか、将来人気が上がるのか、デパートが欲しがっているのか、といった情報を必死に集めていました。
我々はどちらかというと繊維、食料という生活消費関連に強みがあります。資源みたいに一発で何百億円儲かるというのとは違いますが、地道にやっていけば、安定した利益になる分野ですね。資源はやらないかというと、指をくわえて見ているわけにはいかないから、もちろんやりますよ。だけどあくまで生活消費関連と資源というものの両方を見ながらやっていきます。
● 2011.04.11
(No.2)<216>
「答え」は現場が知っている
岡藤 正広(おかふじ・まさひろ)氏
[伊藤忠商事社長]
経営というのは、我田引水できたところが勝つと僕は思っているんです。自分たちが優れた水田の経営モデルを作れれば、そこに水を持ってくるのが一番。世の中のためにもなる。
問題は、優れた水田の運営方法をきちんと提案できて、それを現地に賛同してもらえるかどうか。郷に入っては郷に従えというだけではないんです。
それから、水田ではほかの作物を作り始めてはいけない。やっぱりお米に専念することです。ユニ・チャームで言えば、あくまでも不織布吸収体という主力事業から派生させつつ、ターゲットを選び分けていく。
その代わり、ユニ・チャームは赤ん坊からお年寄りまで、人生の隅々まで接点を持てる商品を展開している。人口動態の変化に対しても非常に対応しやすいし、景気変動に対しても、どこかが下がっても上がったところで埋めていくことができる。これをうまく使わない手はありません。
● 2011.04.04
(No.1)<215>
日本はいい国になる
佐治 信忠(さじ・のぶただ)氏
[サントリーホールディングス会長兼社長]
当社でも節電のため照明や暖房を消していますが、これでも仕事ができているわけですから、それは反省しますよ。今まで贅沢していたなぁと。
ただ、こういう経験をすると、これを境に日本はこれからいい国になっていく気がします。
海外の人も絶賛しているけれども、今回の日本人の行為を見ると、改めて素晴らしい国民だと思います。
東北の被災地の復興とともに、日本はいい国になる可能性がある。今年はしんどいかもしれないけれど、皆で盛り上げて、我々もそのお手伝いをする。希望があるんじゃないかと。
大変な悲劇ですが、いい国になる原動力にしたい。いや原動力にしなければなりません。
特に東京は被害が少ないんだから、我々が元気にならんと、被災地の人たちは元気になりません。
元気でいることを幸せに思って、数倍努力していかなければなりません。
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